「官民データ活用推進基本法」成立に向けて②

「官民データ活用推進基本法」は、日本経済の規模を600兆円に拡大していく上で、キーポイントとなるデータの活用の方向を定めるものです。法律の内容は下記のものを考えています。

『官民データ活用基本法案』
【目的】官民データの活用の推進に関し、基本理念を定め、並びに国、地方公共団体及び事業者の責務を明らかにするとともに、官民データの活用の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、官民データの活用の推進に関する施策を総合的かつ効果的に推進し、もって我が国が直面する課題の解決、新たな事業の創出等を通じて、国民が安全で安心して暮らせる社会及び快適な生活環境の実現に寄与する。

【定義】電磁的記録に記録された情報であって、国、地方公共団体又は事業者によりその事務又は事業の遂行に当たり管理され、利用され、又は提供されるものをいう。

【基本理念】官民データの活用の推進は、①少子高齢化の進展等の我が国が直面する課題の解決②個性豊かな地域社会、活力ある日本社会③新産業の創出、国際競争力の強化④施策の企画立案における官民データに基づく根拠の活用⑤IT基本法、個人情報保護法等による措置と相まって実施⑥安全性及び信頼性の確保、個人及び法人の権利利益の保護、国の安全等への配慮を通じて、安全・安心・快適に暮らすことのできる社会の実現に寄与することを旨として、行われなければならない。官民データの活用の推進に当たっては、⑦行政分野等での情報通信技術の更なる活用等⑧個人等の権利利益の保護を図りつつ、円滑に流通することが確保される基盤の整備⑨規格の整備や互換性の確保等による多様な主体の連携確⑩AI、IoT等の先端技術やクラウドの活用を行わなければならない。

【基本計画】政府による官民データ活用推進基本計画の策定、都道府県による都道府県官民データ活用推進基本計画の策定、市町村による市町村官民データ活用推進基本計画の策定(努力義務)

【基本的施策】①行政手続等に係るオンライン利用の原則化②民間事業者等の手続に係るオンライン利用の促進③国・地方公共団体・事業者が自ら保有する官民データの活用の推進等、関連する制度の見直し(コンテンツ流通円滑化含む)④個人の関与の下での適正に官民データが活用できる基盤の整備(データ流通における個人の関与の仕組み等)⑤情報システムに係る規格の整備、互換性の確保、業務の見直し、多様な分野における官民の情報システムの連携及び協調のための基盤の整備(サービスプラットフォーム)⑥地理的な制約、年齢等その他の要因に基づく情報通信技術の利用機会又は活用に係る格差の是正⑦国及び地方公共団体の施策の整合性の確保⑧その他、マイナンバーカードの利用、研究開発の推進、人材の育成及び確保、教育及び学習振興、普及啓発等

【官民データ活用推進会議】①計画の策定及びこれに基づく施策の実施等に関する体制の整備(議長による重点分野の指定等)②議長による関係行政機関の長に対する勧告等③地方公共団体への協力

正にデータの活用を前提とした社会を構築することを定めた基本法で、この法律に基づいて、各省がデータの活用を踏まえた準備をしていくことになります。また、地方自治体も基本計画をつくり、同様の準備を整えていかなくてはなりません。地方自治体の中には、基本計画ではなく、「官民データ活用基本条例」という更に一歩進んだ対応をする自治体が出てくることを期待しています。

この基本法で「AI」「IOT」「クラウド」という言葉の法律的定義を初めて行います。横文字やカタカナ言葉を法律用語にすることは、内閣法制局では嫌がる傾向があります。今回は、議員立法ということもあり、衆議院法制局と共に作業をしているので、言葉の定義も行うことにしました。

与野党の対決法案ではないし、経済が良くなる事を反対する政党はいないと思うので、臨時国会で審議を尽くして、成立させいと思っています。


編集部より;この記事は衆議院議員、福田峰之氏(前内閣府大臣補佐官)のブログ 2016年10月22日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、ふくだ峰之の活動日記をご覧ください。