「官民データ活用推進基本法」成立に向けて④

参議院内閣委員会が12月6日(火)10時に設定されたと連絡を受けました。もちろん審議内容は「官民データ活用推進基本法」です。衆議院内閣委員長提出の議員提出法案という形になっていますから、参議院内閣委員会で法案の趣旨説明をするのは、衆議院内閣委員長となります。質疑における答弁者は共同提出者ということになり、自民党は平井たくや内閣委員会与党筆頭理事(自民党法案策定PT座長)となります。

僕は衆議院において、法案提出者にならずに内閣委員会の理事として質疑にたったので、参議院では答弁者とはなりません。答弁するわけではありませんが、12月6日の朝、参議院内閣委員会の答弁に関する勉強会には参加し、各党の想定質問チェックを行いました。そして10時の参議院内閣委員会では、答弁者の後ろに座り、もしもの際の対応要員と化し、審議の行方を見守っていたのです。参議院内閣委員会の委員長は、実は民進党で、正直どんな方か面識がないのでよくわかりませんが、しっかりと委員会運営を行っていました。質疑者は共同提案者になっていない政党の2名の議員です。もちろん賛同していない訳ですから、反対者として質疑対応ということになります。

賛否がどうあれ、委員会で質疑が行われることは、大きな意味があると思います。質疑が終われば「質疑終局」、委員長より「賛成の方の起立を求めます」の声に、賛成者は立ち上がり、「起立多数。法案は可決されました」と、委員長の発言。これで階段3段目、最終は参議院本会議で採決ということになります。参議院本会議は7日に設定されました。

6日の夜、食事会の最中でも明日の参議院本会議が本当に開かれるのであろうか、「官民データ活用推進基本法」が提案されるのであろうか、もともと心配性の僕は気が気でありませんでした。上手くいけば明日、デジタル社会における経済のプラットフォームづくりがスタート出来るのです。

12月7日(水)参議院本会議が設定された日です。朝から、僕は面会と会議続きで、参議院本会議のことをすっかり忘れていました。多忙は大切なことすら忘れさせるものなのでしょう。僕がこの法案を大切にしていることを知っている参議院議員から「データ法案成立したよ」と電話がかかってきて、はっと、気づかされ思い出したのです。これで階段4段目、最後の階段でした。これで法案は「案」がとれて正式な「法」となり、法律の施行日は12月14日と定めれました。

もちろん法律が制定されただけで、終わりという訳にはいきません。これはデータ活用社会のスタートなのです。総理大臣をトップとする「官民データ活用推進会議」の構成、特定推進分野の指定、法律の下における運用にもコミットしていくつもりです。超党派で「データ活用推進基本法」を乗り切り、ここまできたのですから、法律の応援体制も超党派で出来ないものだろうか、という意見もあり、その受け皿を準備していこうと思います。


編集部より;この記事は衆議院議員、福田峰之氏(前内閣府大臣補佐官)のブログ 2016年12月11日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、ふくだ峰之の活動日記をご覧ください。