五輪開催経費負担「話が違う!」と各地の首長が怒るのは当然。次にどうするか

早川 忠孝

東京五輪・パラリンピックの開催経費などを議論したIOC、東京都、組織委、政府による四者協議(21日、東京都知事 小池百合子の活動レポートFacebookより:編集部)

千葉県や埼玉県、横浜市などの首長が怒り出すのは当然だろうな、と思っている。

猪瀬さんや舛添さんの時代にどんな話があったのかよく分からないが、オリンピック競技の開催会場を引き受けることに同意したものの、その開催経費の一部まで負担することをまったく想定していなかったとしたら、やはりそういう話は聞いていない、話が違う、と文句を言うのは当然で、自分の方にまったくメリットがないのであれば競技会場引き受けの意思表示を撤回してもおかしくないくらいだ。

まあ、オリンピック競技会場を引き受ける意思を表明した時に自分の方には何の負担もないと軽信していたのだとすれば、ずいぶん軽率なものだなあと思わざるを得ないが、そういう大事なことを曖昧にしたままよくここまで引っ張ってきたものだ、と思う。

千葉県や埼玉県、横浜市を錯覚させるような上手な話しぶりの人がどこかにいたのだと思う。
今もいるのか、もう今はいないのか分からないが、何にしても話が違うと息巻いている人がいる以上はなんとかしなければならない。

相当の調整力、政治力が必要になる。

あっさり尻尾を巻いて、既に逃げ腰になっている人もいるかも知れないが、これからが本番である。

誰に責任があるか、という問題になるだろうが、年が明けるとこの問題が関係者の皆さんの肩にどっしりとのしかかるはずだ。
これからの攻防に目が離せなくなる。
目下のところは適当な仲裁役、調停役を欠いているようなので、最後はスーパーマリオに登場してもらうしかないだろう。

上手く解決出来ればスーパーマリオの得点になるだろうが、問題が拗れれば拗れるほど2020年東京オリンピックは負の国家的イベントになってしまう。
ご用心、ご用心というところである。

何にしても、なるべく早く出口を見つけることである。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年12月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。