チップは海外に行ったからと言って必ず払う必要はない

メルボルンの2日目です。日本とは季節が対極ですから、こちらは真夏。日中は日差しが刺すように痛くて、外出できません。モールのような屋内にいるか、夕方になって陽が落ちて来てから活動開始することになります。

海外旅行で日本人が悩ましいと思うことの1つにチップがあります。アメリカに行くと地域によって違いはあるものの、レストランでは飲食金額の15%程度をチップとして上乗せするのがマナーです。クレジットカード払いでもチップの記入欄があってトータルの金額を書くようになっているのです。

欧州の街並みのような美しいメルボルンですが、驚いたことにここにはチップという習慣がありません。高級なレストランになるとチップを払っても良いところがありますが、強制されることは無いようです。アメリカではチップが足りないとレストランのウェイターに駐車場まで追いかけられたことがありました。随分習慣が違うものです。

チップと並んでメルボルンのレストランでもう1つ不思議に思ったことは、どのお店も盛り付けが日本のように小さ目であることです(写真)。海外のレストランでは1皿を2人で分けても食べきれない位の大量の料理が出てくることが多いですが、メルボルンのレストランはどこも少し物足りないくらいの上品なボリュームでした。少しずつ色々なものを食べたい私のような人にはありがたいことですが。

カフェに入ってコーヒーを注文する時も、レギュラーかラージか聞かれました。ラージというのが日本の喫茶店の普通のコーヒーのサイズで、レギュラーというとエスプレッソのような小さなカップが出てきます。日本よりサイズが小さいのが何だか意外です。これはイタリアのカフェ文化の影響を受けているからかもしれません。

国が変われば、海外でも習慣やマナーの基準が変わります。海外に行くとどこでもチップを義務のように支払い必要はないということです。メルボルンのような街では、本当に良いサービスをしてもらったら、その感謝とお礼の気持ちを込めて自分が思った金額をチップとして渡す。そんな風にしたいと思いました。

アメリカでもチップを受け取らない先進的なレストランが話題になっていましたが、最初から飲食代にサービス料も含まれていて、さらに追加でチップは自由に渡すという方法がスマートで本来のチップの役割に近いと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2016年12月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。