小池さんは、確かに新党づくりのプロである

早川 忠孝

小池氏都知事選特設サイトより(編集部)

都知事選挙の時に小池さんの選挙の巧みさ、選挙運動の巧みさに舌を巻いて、どなたが選挙参謀を務めているのだろうか、と思ったものだが、小池さんの選挙を遠巻きにして眺めて辿り着いた結論は、あの都知事選挙はすべて小池さんが絵を描きながら、その時々のご自分の判断で進めているのだな、ということだった。

私が遠くから眺めていて、今度はこっちの方で街頭演説をやればいい、演説の内容は時と場所を選んで、その地域に相応しいものにすればいい、その次は・・・、次の次は・・・、などとあれこれ私なりに考えたものだが、小池さんは見事に私の考えることの先を行っていた。

いやあ、なんて上手な選挙をやられるんだろう、これは凄い、と感嘆していたものだった。

小池さんは大将だったが、同時に軍師であり、切り込み隊長であり、スポークスマンだったということである。

こういうことが出来る人は、滅多にいない。
組織選挙をやっている人は、選挙戦略は参謀に任せ、大将は参謀の言うとおりに動くものだが、小池さんは自ら選挙戦略を練り、これを次々と実行に移していく。

勿論、それなりのスタッフを抱えており、それなりの実戦部隊が付いているから初めて出来ることなのだが、それにしても見事な選挙戦であった。

相手方の増田候補の陣営も実に見事な選挙戦を実際には展開していたのだが、小池さんはまさにご自分の力、ご自分の魅力で大方の東京都民の心を引き付けて行った。

あれだけの選挙を再現することは、多分誰にも出来ないだろう。
私が小池さんを魔法使いサリーと呼びたくなるのは、一つにはあの都知事選挙がある。

しかし、小池さんの真骨頂は別にありそうだ。

「私は、新党づくりのプロなのよ。」
そう、小池さんがテレビの番組で述べたようだ。

確かに、小池さんにはそういうところがある。
いつ新党を作ることになるかは分からないが、年が明ければ小池さんは動き始めるはずである。

小池さんは、決して腰が重くない。
今動く時だと思えば、さっと動く。
今度は、崖から飛び降りるようなリスクはなさそうだから、案外早いかも知れない。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2016年12月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。