野党の一部には安倍昭恵さんの証人喚問をすべきだという声がある。しかし、あれだけ嘘をいっている籠池氏と違うことをいっているというだけで証人喚問はおかしいし。かといって、どんなに疑問が出てもだめというのもおかしい。バランス感覚が求められることろだ。
安倍夫人は3月23日の夜に、Facebookに見解を掲載した。曖昧なところを残さずに、明確に立場を明らかにされたことは結構なことだ。
この内容について検証し、事実と違うということが多数出てくれば、そのときは証人喚問などが議論されるべきというのがバランスの取れた考え方だ。
100万円の寄付については、たとえ、していたとしても、何も問題ではない。受け取ったほうに税法上の問題などが出るかどうかといった話でしかないから、議論すること自体、本来は無意味だが、籠池氏を嘘つきといった以上は。もし、本当に寄付したというなら一定の道義的責任はある。
しかし、したとも、しなかったとも悪魔の証明であるから、決定的な証拠が出ない限りはどうのこうの行っても仕方ない。
ファックスで籠池氏の陳情に対して、昭恵夫人つきが財務省に問い合わせをしたというのは、もし関与していたら首相が辞任するといったことには当たらない。関与とは、安くで払い下げるべく具体的に強い圧力をかけたことをいうのであって、陳情に問い合わせを下と言うことまで含むというのは拡張解釈しすぎだ。
ただし、こういう問い合わせをしたことが良いこととは思えない。というより、首相夫人が何をしても良くて、何が悪いかは常に難しい問題だ。それは。妃殿下など皇族の場合もそうだし、企業の社長夫人でも同じだ。
そういう社会的に高い地位にある人の夫人が、その地位を利用して何かをすることがよいことかどうか常に難しい問題がある。
妃殿下でも高円宮妃殿下がオリンピック招致演説をされたときにも賛否両論があった。オバマ大統領のミシェル夫人が肥満防止のためにいろいろ活動するのも、それで経済的に損害を受ける業界もあるわけだから微妙だ。
昭恵夫人についても、今回の件を非難しているマスコミなどが、一般的に昭恵夫人の独自行動を否定的に論じていたとはいえない。すでに書いたが、家庭内野党とかいってさんざん持ち上げてきたとすらいえる。
また、このごろは、首長が海外に外遊するときに夫人を連れて行くことが難しくなっているというようなこともある。これを機に、首相に限らず、「夫人規範」のようなものが論じられてもいいのではないか。
※参考:昭恵夫人のFacebook(3月23日深夜)声明文
本日の国会における籠池さんの証言に関して、私からコメントさせていただきます。
①寄付金と講演料について私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はありませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきりとお伝えしております。
本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました。
また、「講演の控室として利用していた園長室」とのお話がありましたが、その控室は「玉座の間」であったと思います。内装がとても特徴的でしたので、控室としてこの部屋を利用させていただいたことは、秘書も記憶しており、事実と異なります。
②携帯への電話について
次に、籠池さんから、定期借地契約について何らか、私の「携帯へ電話」をいただき、「留守電だったのでメッセージを残した」とのお話がありました。籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。
籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に「沿うことはできない」と、お断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません。
以上、コメントさせて頂きます。
平成29年3月23日
安倍 昭恵