「お金の専門家」に欠けている不動産投資の知識と経験

昨日はSHINOBY`S BAR 銀座で、未経験者を対象にした国内の不動産投資セミナーを開催しました(写真)。参加者と話して気が付いたのは、多くの方が不動産投資にネガティブな感覚を持ち続けていたことです。

その1番の理由は借り入れにあります。「借金=悪」という固定観念に縛られた人にとって、お金を借りて金利差から収益を狙う手法は、受け入れ難いのです。

しかし例えば、借入に関して言えば、住宅ローンのリスクの方が不動産投資ローンよりもリスクが大きいと言えます。住宅ローンを使ってマイホームを購入するのは消費のための借入で、自分が稼いで返済しなければなりません。それに対し、不動産投資ローンを使ったワンルームマンションなどの購入は投資のための借入で、賃貸人が家賃から返済してくれます。

住宅ローンにはあまり抵抗感の無い人が、不動産投資ローンにはアレルギー反応を示す。リスクを考えればむしろ逆ではないでしょうか?

問題なのは、このような考え方が、投資初心者だけではなくファイナンシャルプランナーのような「お金の専門家」にも共通していることです。投資信託や株式のような金融商品は広く紹介されていますが、不動産投資となると何だか邪道のキワモノ扱いする人が多いのです。それは、専門家自身が、自分で投資した経験が無いことが最大の要因だと考えます。

私は、金融資産も不動産も、それぞれの投資手法のメリット・デメリットをできる限り公平に比較し、個人投資家に多様な選択肢を提供することが専門家の責務だという意見です。

昨日のような金融資産と実物資産への自らの「人体実験」の結果を元に開催している、初心者向けのセミナーはこれからも開催するつもりです。それと同時に、お金の専門家向けのセミナーにも協力していきたいと思っています。

4月15日に「資産運用アドバイザー」セミナーが開催されます。2月に開催された講座が好評だったため、追加開催することになり、私も講師として参加します。

先入観で投資対象を狭めるのではなく、食わず嫌いを無くし、最適なポートフォリオを探していく。そんな柔軟性がお金の専門家にも必要です。

個人投資家に向けて価値ある情報を提供したい、現状の資産運用アドバイスに限界を感じている、自信を持って提案できる資産運用プランを手に入れたい・・・そんなお金の専門家の方のご参加をお待ちしています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所をはじめとする関連会社は、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年4月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。