北朝鮮については、これまで、アメリカが腹をくくらなかったので、ずるずると北は孤立しつつ核戦力を強化していくと言うことになってきた。
いま、トランプが状況を変えられるとしたら、①アメリカが北が暴発したらそのときは仕方ないと腹をくくるかどうか、②トランプが金正恩に自分の命と権力は維持できると確信させられるかの二点だ。
あとはたいした話でない。
そのとき、日本は①を覚悟できるのか?また、②について安倍首相が金体制の過去を問わず支えることの保証人になってトランプを後押しできるかだ。
そのあたりができないと、これまでと同じように状況が悪くなるのを指をくわえて見るだけだ。
とくに②については、①韓国の政治が東西ドイツ統一のときの西ドイツのように成熟していない②南北で自由選挙やったら北のほうの票が投票率も考えれば40%位になる。ということを考えると、北の体制を維持してじり貧にさせるよりベターな解決は見いだすのはかなり難しい。
一方、フランスの大統領選挙も悪魔の選択の危険。
フランス大統領選挙でなぜルペンやメランションの当選の可能性があるのか。最新の7種類の世論調査を見ると、マクロン横ばい、ルペンわずかに下降でごくわずかにマクロン先行、メランション上昇、フィヨンわずかに回復で拮抗、アモン脱落だ。これで困るのは、ルペンが下降した結果、フィヨンにルペンを抜くわずかなチャンスが出てきたことだ。
となると、フィヨンを諦めてマクロンへという流れが止まる。一方、メランションが上がってきたので、社会党左派のアモンの票が中道左派のマクロン、新社会党から共産党のメランションと両方に流れる現象がある。
そこで、ハプニングとしてメランションとルペンが残る可能性がわずかだがあるということだ。たたえば、マクロン対ルペンが50%として、そのほかの可能性が10%ずつといったあたりだ。
決選投票がマクロン、フィヨンのどっちかが残ればそれの勝利確実、マクロンとフィヨンならマクロンやや優勢だが、メランションとルペンでは悪魔の選択になる。東京都知事選挙で鳥越俊太郎と桜井誠のどっちかを選べと言われるようなものだ。