おはようございます、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
昨日は「東京レインボープライド(TRP)」のパレードに、最初から最後まで参加をさせていただきました。
「幸せは人のかずだけある」LGBTが渋谷をパレード 熱気を伝える19枚の写真 (バズフィードジャパン)
TRPとは性自認・性的志向にかかわらず、自由に自分らしく生きる社会の実現を目指すイベントの総称で、簡単にいえばLGBT等のセクシャル・マイノリティにかかわる知識の啓蒙や地位向上などを目指すものと言えます。
昨年の記事はこちらから↓
元LGBT失言炎上議員だけど、東京レインボープライド2016の応援に行ってきた
http://otokitashun.com/blog/daily/11293/
上記の記事の通り私は以前に、セクシャル・マイノリティを揶揄するような表現でブログを書き、いわゆる「炎上」をして皆さまから強いお叱りを受けた人間です。
それを機にこの政策課題について、多くの当事者からヒアリングを含む猛勉強をさせていただき、いまはセクシャルマイノリティの「アライ(支援者・応援者)」議員の末席に加えさせてもらいました。
昨年末には当事者議員である石坂わたる区議とともに、ありがたいことに台湾にも行く機会をいただいたり。
台湾にはLGBT当事者議員は一人もいないのに、当事者議員がいる日本より対応が進むのはなぜ??
http://otokitashun.com/blog/daily/13775/
セクシャル・マイノリティに対する何気ないの差別発言や、権利向上に対して生じる拒否反応などは、多くの場合は無知や不勉強から生じるものです。
私自身がかつてその立場であったからこそ、できることがあると信じて、微力ながら政策実現や啓蒙活動に身を投じています。
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さて、今年も国会議員・地方議員問わず超党派で議員たちの参加がありました。
こうしたマイノリティのイベントというと、どうしても左派色が強くなる傾向にあるものの、政権与党である自民党・公明党などの議員もしっかりと参加しています。
この写真をTwitterにアップしたら、一部しか見ない人たちによってプチ炎上しましたが(苦笑)、実際に「そういう人」たちが少なからず支援者にいる保守系議員たちは、こうしたイベントに参加しづらいというのが実情ではないでしょうか。
そこで、
「ぶっちゃけそういうお立場で、このイベントに参加するのって勇気がいるんじゃないですか?」
なんて話を自民党の若手地方議員さんとしていたところ、
「それはそうだけど、数十年後にこんな議論(同性婚など諸権利の話)をしているとはとうてい思えないから」
という言葉が返ってきて、まさにその通り!と膝を打ちました。
例えばかつてのマイノリティ差別の象徴であった婦人参政権や黒人たちの公民権問題も、今となっては歴史上の出来事で、
「え、そんな時代があったの…?!」
というのが、多くの人の感覚ではないでしょうか(差別のすべてがなくなったわけではありませんが)。
それと同様に、同性婚を始めとするセクシャルマイノリティの諸権利についても、遅くとも数十年後くらいには「当然のもの」と認知され、そんな議論や運動があった時代が歴史上の出来事になっている可能性が極めて高いと思います。
歴史観や外交・安全保障においてはいわゆる「保守」と言われる価値観を持つ政治家の中にも、若手を中心にこのような柔軟な考え方は確実に広がっています。
マイノリティの権利運動=左派と決めつけたり、一部政治家たちによる政治利用とするのは、あまりにも穿った見方ではないでしょうか。
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今年も参加者が過去最高を記録したパレード。もちろん議員だけでなく、一般的な認知も着実に高まっています。
地方自治体の課題でいえば、先日も大阪市で初めて同性カップルによる里親が認定されたばかりです。
大阪市で全国初、同性カップル(男性カップル)への里親委託が実現!
http://otokitashun.com/blog/daily/14634/
2020年に五輪を控える東京都でも、セクシャル・マイノリティの方々が自分らしく生きられる、ダイバーシティ溢れる都市となるために政策提言を続けていきます。
それでは、また明日。
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おときた駿 プロフィール
東京都議会議員(北区選出)/北区出身 33歳
1983年生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトングループで7年間のビジネス経験を経て、現在東京都議会議員一期目。ネットを中心に積極的な情報発信を行い、日本初のブロガー議員として活動中。
編集部より:この記事は東京都議会議員、おときた駿氏のブログ2017年5月8日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。