管理栄養士語る!太りたくないなら醤油ラーメンが理想

尾藤 克之

講演中の菊池氏。

皆さんはラーメンが好きだろうか。とくに、お酒を飲んだ後のラーメンは別腹という人は少なくない。人気のある料理だが、一般的には「高カロリー」と考えられている。ダイエットを意識するならメニューと食べ方には気をつけなければいけない。

「ラーメンを食べても太らないテクニックが存在します」。そう答えるのは、管理栄養士、健康運動指導士として活動している、菊池真由子(以下、菊池)氏である。近著に『図解 食べても食べても太らない法』(三笠書房)がある。

スープはなにを選ぶの?

――まず、ラーメンを食べるには、ベースのスープを選ばなくてはいけない。スープ選びには慎重さが求められる。

「ラーメンはスープで選ばなくてはいけません。それだけで、摂取カロリーを減らすことができます。ラーメンは食べたいけど、太りたくない。そんな人におすすめなのが『太ら
ないラーメンの食べ方』です。あなたは、ラーメンのカロリーの決め手をご存じですか。ラーメンのカロリーは主に麺とチャーシューで決まります。」(菊池氏)

「麺の量は、どの店でも類似した量です。塩、しょうゆ、みそ、とんこつなどスープは様々でも、麺とチャーシューという具はだいたい使われていますよね。じつは、使われている具は同じでもスープの種類によってラーメンのカロリーは変わります。」(同)

――種類でどの程度変わるのだろうか。

「ラーメンのスープの味は溶け込んでいる脂の味が決め手です。おいしさを感じる、うま味成分や塩分もスープの脂に包まれています。ラーメンの味は、そういったスープの味とその味にマッチする具とが合わさることで完成します。このときの味の決め手はチャーシューですが、これがなかなかのくせものです。」(菊池氏)

「脂肪の少ないあっさり味のラーメンには、脂肪の少ないメンマや低カロリーの赤身のチャーシュー。脂肪の多い濃厚な味のラーメンには、高カロリーの脂身の多いチャーシューを組み合わせることで調和をとっているのです。」(同)

――つまり、あっさり味のスープのラーメンを選べば、具の脂肪量も減るので、自然にカロリーが低くなるということだ。味が濃厚なスープだと具の脂肪量も多く、カロリーも高くなる。ラーメンのスープはあっさり味を選ぶべきという判断になるのだろう。

「私がおすすめするスープは、しょうゆ、塩、トンコツの順です。塩のスープは最もカロリーが低いのですが、塩分が多いところが少し気になります。しょうゆのスープは塩ベースよりも塩分が低めのお店が多く、塩分のとりすぎを防ぎます。みそ味は、トンコツみそ味があるなど、脂肪の多いスープとブレンドしてあることがあるので要注意です。」(菊池氏)

「最初に脂肪が少なめのスープベースなのかを確認しましよう。また、自分でラーメンをつくる場合は、『太らない具』にこだわることが重要。おすすめは野菜炒めです。」(同)

具のカロリーも気にするの?

――ラーメンを注文する際には、具のカロリーも計算しなければいけない。とくに、煮玉子(100~110Kcal)、バター(70~80Kcal)の2つはカロリー数が高いので、分量は注意しなければいけない。一方で、メンマ、ニンニク、モヤシ、キャベツはカロリー数は低い。

「ボリュームがあってカロリーの低いもやしはおススメです。野菜炒めはこれしかない! というぐらい断トツでおすすめの具です。野菜には塩分を体から追い出すカリウムが豊富なので、スープの余分な塩分も気にならなくなります。量は手でグーの形をつくったぐらいが理想的です。」(菊池氏)

「ワカメもおすすめの食材。ワカメはカロリーがほとんどなく、食物繊維が豊富です。スープに含まれる余分なコレステロールを外に出す働きがあります。ワカメは日頃食べる回数が少ないので、しっかり食べておきましょう。」(同)

――いずれにしても、ラーメンは脂肪分の多い食べものに変わりはない。食べすぎには注意しなければいけない。また、ダイエットを気にするのであれば、食事毎にカロリー摂取量を計算するなど自分への意識付けが必要になることは言うまでもない。

参考書籍
図解 食べても食べても太らない法』(三笠書房)

尾藤克之
コラムニスト

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