ナイトプールは、Instagramスタジオだ:男3人で行ったら…

常見 陽平

この夏のメインイベントの一つ、ナイトプール企画に行ってきた。全国紙各紙でも取り上げられ、気になっていたのだ。結論から言うと、これは地上の楽園だ。一方、「プール」と言いつつ、そこはInstagramスタジオだったのだ。

TBSラジオ文化系トークラジオLifeでご一緒しているライターの宮崎智之さん、柏書房の気鋭の編集者竹田さんと一緒に東京プリンスホテルのナイトプールに行ってきた。突然、オブラートにくるんだ表現でナンパ禁止の警告が・・・。いや、ナンパされるの目当ての人もいると思うのだが。お上品な表現だ。

ハッシュタグでのInstagram投稿推進の仕掛けが。

プールにいくと、いきなり東京タワーでテンションが上がる。参加者の99%が女性。しかも2人組ばかり。アベックは3組くらい。男性だけグループも私たち入れて3組くらい。昔のドリカム、TRF的な男女グループはゼロ!

このプールはCanCamとのコラボ企画ということもあり、その読者層の世代だらけ。基本、20代で前半より。ちなみに40代は私だけだと思う・・・。ルックス(髪型、水着など)もCanCam読者のしきたりが。ただ、たまに、ヤンキー系もいた。

要するにナイトプールとは、Instagram Studioである。みんな写真をとるのに熱中。写真映えする浮き輪などが用意されている。光も絶妙。みんな、ひたすら写真を撮る。会話は写真関連のみ。


プールサイドでトロピカルなドリンクを飲むという夢があったが、飲み物提供はソフトドリンクの自販機のみ。諸々トラブル解消のため?

年齢層的に6000円(!)というお値段はきついと思うが、大盛況。ニューオータニは1万円台。価格、設備、ホテルのグレードなどにより客層も異なるのだろう。プリンスはあまりパリピ感、ウェイウェイ感がないかも。


自撮りグッズはセルカ棒意外にも進化しており。最近では、プロのカメラマンみたいな(?)光源があるんですなあ。水没リスクのためのケースも。

身も蓋もないが、暗いので、身体をまじまじと見られない、スタイルが悪くても、あまりかわいくなくてもバレないというメリットが・・・。同様に、古いプリンスホテルのプールの場末感も解消。

これは、パラダイムの転換だ。ていうか、ちゃんとおよげよ。「泳いだら怒られる」という説があったが、たしかに泳いでいたのは、私たちくらいだったな。25メートル泳いだぞ。水の中に入らない、濡れない前提で化粧と髪のセットを。

というわけで、コト消費、ここに極まれりという感じ。プロデュース力ですなあ。話のネタに、ぜひ皆さんも行ってみよう。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2017年8月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。