お金持ちがやっている「食事代当てゲーム」って何?

日本ではお店で会計の時にレシートの金額チェックするのは、セコい行為だと思われています。しかし、私は自分で金額を予想し、レシートの金額と比較するのが習慣化しています(写真はSHINOBY`S BAR銀座のワンコインデザート)。

数年前から始めてみて意外だったことは、思ったよりずっと高い確率でお店の会計が間違っていることです。注文したけど来なかった料理がカウントされていたり、逆にドリンクをお代わりしたのが入っていなかったり。それだけでもチェックする意味はあると思いますが、習慣になったのは、別の理由からです。

今月、資産デザイン研究所が主催する講演会にゲスト出演してくれた「生涯投資家」の著者村上世彰さんも、家族で食事に行くと「食事代当てゲーム」をやっていると著書に書いていました。

これはお店の会計金額を家族がそれぞれ予想し、1番近かった人が勝つというゲームです。単純なように見えますが、予想は他の人の金額より500円以上離れた金額を出さなければいけないというルールもあるそうです。単に会計金額を予想するだけではなく、他の人の行動も予測しながら、駆け引きしていく知的なトレーニングなのです。村上さんは子供がお金に対する感覚を身に着けるのに有意義だと思っているようです。

私も金額を予想して、実際の会計金額との差があると、その理由を考えてみます。予想より高かったということは「価格>価値」だったことを意味し、安いなと思ったらそれは「価値>価格」だということです。店の提示価格と満足度を比較すると、自分なりの「ミスプライス」が見えてきます。

資産運用において大切なことの1つが、この価値と価格の関係です。外食のたびに2つの関係を考える訓練をする。毎回習慣のようにやっていますが、毎日のマネーリテラシーを高めるトレーニングとして有効です。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年9月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。