石原慎太郎元東京都知事が10月16日に自身のツイッターで、「今度の選挙では候補者達の卑しい人格が透けて見える。戦の前に敵前逃亡、相手への逃げ込み、裏切り。まるで関ケ原の合戦の時のようだ。その中で節を通した枝野は本物の男に見える」と立憲民主党の枝野幸男代表を絶賛。
日刊スポーツは、「文脈から見ても、小池百合子東京都知事率いる希望の党が、同党への合流を決めた前原誠司氏が代表を務める民進党に対し、安保法制に否定的な候補者を公認しない“踏み絵”を強いたこと、その動きに反発した枝野氏が立憲民主党を立ち上げた、一連の政局の動きについて言及したものとみられる」と報道している。
しかし、まったく間抜けな新聞記者だ。
すでに「石原兄弟に強力対立候補が挑む巌流島」でも書いたように、東京3区では石原宏高が希望の松原仁と、8区では石原伸晃が木内孝胤と激戦を繰り広げている。
石原慎太郎は、豊洲問題で追及された意趣返しと、息子たちの援護のために、希望の党を誹謗するために枝野を誉めているだけとみるのが自然ではないか。
そうでもなければ、別に希望に入りたくなかったのでなく、入れてもらえずに別の党を創っただけの枝野の勇気を称えるわけもなかろう。
そんな思想を曲げてまで、息子たちの援護をする親馬鹿ぶりを発揮するより、ファーストペンギンとして希望の党にはせ参じた松原、木内の両氏、とくに、地盤の練馬を離れて石原伸晃に挑戦する木内孝胤の男気を「敵ながらあっぱれ」と誉めた方がダンディーな慎太郎兄貴にはふさわしいと思う。