「狂言はつまらない」という先入観が打破された夜

内藤 忍

銀座シックスの地下にある能楽堂で善竹富太郎さんの「銀座の夜の狂言会」に出かけてきました。

500席の会場はほぼ満席。予想に反して、年配の方よりも30代、40代の人が多かったように思います。

代表的な狂言を善竹さんが、逐次わかりやすい説明で解説しながら、進めていきました。言葉だけを聞いているだけでは、何のことやら理解できない狂言も、現代に置き換えてみると人間の変わらない本性がユーモアたっぷりに描かれていることがわかり、興味が深まります。

これは、インバウンド需要の高まりで最近急激に増えている外国人観光客への対応にも同じことが言えると思います。

現代人にとって古典である狂言も解説があると理解と興味が一段と高まるのと同じように、日本にやってくる外国人観光客にも日本のわかりにくい文化をきちんと教える。そうすれば、更に興味を深めてもらえるきっかけになります。

しかし、せっかく外国人が日本の旅館や和食店、居酒屋のようなお店に行こうと思っても、日本語の説明書やメニュしかなく、英語の説明も和製英語で理解できないような表現しか提供していない施設がほとんどです。

外国人に人気のお店はきちんとした英語のメニュがあって、料理などの説明に写真が使われているので、わかりやすいという共通点があります。わからないという先入観を打破することができれば、日本ファンが更に広がります。

多くの人に受け入れられるためには、誰にでも簡単に理解できる説明をきちんとしていくこと。狂言も善竹さんが実践しているような、わかりやすい解説がいつもあれば、より多くの人に興味を持ってもらい、能楽堂に足を運ぶ人ももっともっと増えるはずです。

善竹さんには、公演終了後お疲れのところ、お土産持参でSHINOBY`S BAR銀座までご挨拶に来ていただきました。これには公演終了後にお店で懇親会をしていたメンバーも大喜び。最後までサービス精神たっぷりでした。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年10月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。