やっぱり通勤電車に乗っていけない「7つの理由」

内藤 忍

昨日から明治大学の資産設計塾の講座が開催されました。19時からの講義なので帰宅時の通勤ラッシュの時間帯でした。

久しぶりに遭遇して再認識したのは、「やっぱり通勤電車には乗ってはいけない」でした。その理由を7つ考えてみました。

まず、通勤電車の環境は健康に良くないです。車内は空調が悪く、空気が濁っています。これからの季節は、風邪も流行り、同じ電車に乗っている人に次々感染していきます。また、メトロのホームは電車が入ってくると風も強く吹き、粉塵が舞っています。健康面でマイナスなのは明らかです。

2つ目は通勤電車はトラブルに巻き込まれるリスクがあることです。痴漢と勘違いされれば、人生は一瞬で終わってしまいますし、遅い時間になれば酔っ払いにからまれる可能性もあります。スリや盗難もありますし、トラブルに遭遇するリスクが高まります。

3つ目は時間が勿体無いことです。通勤時間に本が読めるというメリットを強調する人がいますが、狭い車内よりも、通勤時間を短くして、ゆったりとしたカフェや自宅で読んだ方が良いに決まっています。私も以前は通勤電車で書籍執筆をしていましたが、狭い席で無理な姿勢で仕事をして、体に変調をきたしてからは止めました。

4つ目はストレスが溜まることです。知らない人たちとの距離が近く、狭い空間に多くの人が閉じ込められるのは、例え短時間であっても大きなストレスです。毎日通勤している時は当たり前だと思ったことも、たまに体験すると大きな精神的負担であることを実感します。

5つ目は危険であることです。ホームからの転落事故や電車の急停車による将棋倒しのような危険があります。慣れてしまっているから当たり前のように思っていますが、スピードが出る電車というのは意外に危険な乗り物です。

6つ目は通勤生活をしている限り、自分で自分の時間をコントロールする自由が得られないことです。自分がどの時間に何をするか自分で決めることができれば人生の選択肢は大きく広がります。通勤をして会社で仕事をしている限り、その時間を会社に委ねなければならない不自由が存在します。

そして最後の理由は、やっぱり通勤は格好悪いということです。同じ時間に同じ方向に向かって移動し、一か所に集まって仕事をする。これは既に20世紀の仕事のスタイルです。工場で流れ作業を効率的に行うには良い方法ですが、ネットを使って情報をやり取りできる時代の仕事のスタイルではありません。

通勤という概念は、いずれ無くなっていくというのが私の予想です。毎日社員が全員同じ場所に集まるほどのコミュニケーションが必要な仕事が、それほどたくさんあるとはとても思えないからです。そうなれば通勤ラッシュも緩和され、多くの人のライフスタイルも変わっていくはずです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年10月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。