書評『新しい時代のお金の教科書』

井上 貴至

山口揚平さんの新刊『新しい時代のお金の教科書』を読みました。
日頃のもやもや(漠然と考えていること)を、とてもクリアにしてくれる本です。

お金の起源、お金の本質、そしてお金のこれからが、平易な言葉で書かれています。

起源や本質から考えるので、現在の中央銀行通貨から

⇒ 代替通貨(無国籍通貨)

⇒ 時間主義経済(時間そのものが通貨になる。)

⇒ 記帳主義経済(ブロックチェーン技術等。参加者全員が取引のすべてが記帳された台帳を共有している状態で、GIVERとTAKERが明らかになる。)

⇒ 信用主義経済

という変化の予想もしっくりきます。

実際、著者とは別の事情通によれば、今でも中国の都市部では、ほとんど現金を使っていないそうです。現金を使うのは、結婚式の御祝儀だけだとか。物乞いも、電子マネーでお金を要求します。

電子マネーやクレジットカードがなければ極めて生活が不便な状況で、電子マネーなどにより取引のすべてが記帳され(記帳主義経済)、それが信用につながっています。良くないことをすると、良くない記録が残り、電子マネーなどの利用が制限され、生活が極めて不便になるというわけです。

だから、中国の都市部では、無人のコンビニも急増してします。

そうした背景を踏まえた巻末の
お金について意識するべき10の習慣」(P177~)などもとても興味深いです。

例えば、

3、お金にうまく色をつけよう。
お金はニュートラルなエネルギーにすぎません。お金についての先入観を捨て、うまく色をつけましょう。

4、お金以外のコミュニケーションツールを使おう。
お金は便利な道具です。しかし同じ道具ばかり使っていると心身のバランスも社会的なバランスも取れなくなってしまいます。お金以外のコミュニケーションツール、つまり言語・共感/想いやり・価値観を使いましょう。

5、お金をうまく流せるようにしよう。
お金は稼ぐは才覚、使うは品格と言います。お金を使うのは難しいものです。大きなお金を使うには構想力と行動力、その前提となる好奇心の三つが必要となります。また、いくらお金を使っても他人はある程度までしか動かせません。最後はその人の品性によります。

といった具合。
とても読みやすい本ですので、皆さんもぜひ。

<井上貴至 プロフィール>

<井上貴至の働き方・公私一致>
東京大学校友会ニュース「社会課題に挑戦する卒業生たち
学生・卒業生への熱いメッセージです!

<井上貴至の提言>
間抜けな行政に、旬の秋刀魚を!


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2018年1月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。