この「働き方改革法案」は何点か?:BSフジ「プライムニュース」出演します

時は、きた。それだけだ。

1月19日(金)20時より、BSフジ「プライムニュース」に出演。テーマは『加藤厚労相に問う「働き方改革」の狙いと課題』。共演者は加藤勝信氏(厚生労働相兼働き方改革担当相 自由民主党衆議院議員)と山田久氏(日本総研調査部理事)。

いかにも私は左派、カウンター代表のような位置づけで、プロレス的対立のような、あるいは懐柔する場のような、叩き潰される場のような嫌な予感もするのだが、知識人として真面目にやることにする。

法案について、メディアであまり触れられていない点も含めて紹介しつつ、その問題点というか、これが施行された後の社会について考えたい。連合からの要望も組み入れられており、健康に対する配慮などはかなり盛り込まれている。メディアや野党がよくする「残業代ゼロ法案」という批判は、逆に本質的な問題を矮小化しているようにも見える。もちろん、問題提起としては言い続けなければならないことなのだが、そもそもどんな労働社会をよしとするかという議論がないかぎり、与党の思うツボだ。「働き方改革」なるものが逆に労使ともに疲弊させるのではないか、特に運用が課題となるのではないかという問題意識は変わらない。

逆に与党の立場として、あるいは経団連などの経済団体にとって、この法案は100点満点で何点なのかというのが気になる。創りたい労働社会とは何で、それをどれだけ促すのか、と。もちろん、この手のものは抜本的な改革が良いとは限らず、徐々に進んでいくものだが。

この創りたい労働社会とは?という論点が欠如した議論は不毛だ。与党も野党もこの点についての議論と指摘が足りない。

さらに、健康配慮を政府がうたったところで、現場はどう受け止めるのか。一部の業界・職種・地域で人手不足が進む中、労働者を救うための規制や配慮が逆に彼らを苦しめるシナリオだってある。

過労死過労自死ゼロ社会に向けてどうするか。

この世に後悔は残さないつもりだ。一生懸命、主張しますかね。

おおたとしまさ
イースト・プレス
2017-11-17



この本をガイドブックにしつつ、今日の放送をぜひ見て欲しい。世論を変えるぞ。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2018年1月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。