最近、週刊文春が小室哲哉氏に対して、得意技の『不倫報道』という文春砲を発射し、小室氏は引退する事となりました。確かに、他人から見れば、小室氏は不倫と思われるような行動をしていたのかもしれません。だからと言って、それは日本社会全体にとっての大問題とは思えず、次のようなイジメに近いと思いました。
共働きの家に生まれた小学生K君は、いざという時のために、親からスマホを渡されていて、常にランドセルに入れていました。それがイジメっ子のSB君に見つかってしまいました。その結果、SB君はクラスメートと徒党を組んで、『学校にスマホを持ってくるのは校則違反だ!許されない!』と、家庭の事情も考えずにK君を執拗に責め続けます。その結果、K君は学校が嫌になり登校拒否になってしまい、人生が狂ってしまいました。
こういった『正義』っぽい顔をしながら、何らかの違反をした人に対して一線を超えるような嫌がらせをするイジメは、日本全国で昔からある定番です。要するに、そういうイジメのノリが好きな人たちが日本には大勢いるので、週刊文春は芸能人の不倫に関する文春砲を手放せず、報道がエスカレートしていくのでしょう。言い換えれば、今の週刊文春は『モラルの無い読者を満足させてお金を稼ぐために、どんどん過激な報道をするしか無い』という問題を抱えているのだと思います。
この構図の問題って、最近、見たばかりのような気がしませんか?アメリカのTOPユーチューバーのローガン・ポール氏が、青木ヶ原の樹海で自殺者を撮影して世界的にバッシングを浴びました。その動機も、モラルのない視聴者を満足させて再生数を稼ぐためです。明らかに、週刊文春とローガン・ポール氏は、同じ構造の問題を抱えています。
では、週刊文春とローガン・ポール氏の問題を細かく見た時、どんな違いがあるのでしょうか。それは人権侵害の有無だと思います。ローガン・ポール氏は、本人が体を張って、私生活を垂れ流しているだけです。確かに、ローガン・ポール氏のチャンネルによって迷惑を被った人も、それなりにいるでしょう。しかし、それが原因となって、生活が破綻した人はいないのではないでしょうか。また、自殺者の撮影は不謹慎とは言え、現在の日本の法律では、死者には基本的には人権がありません。ですから、ローガン・ポール氏は『迷惑で不謹慎』というだけの存在と言えると思います。
一方で、週刊文春はどうかというと、数々の公人ではない芸能人の人生を大きく変えています。それが法的に問題が無いのかと言えば、アゴラ編集長の小室哲哉引退:芸能人の不倫報道に公益性はあるか?という記事でも紹介されていましたが、かなりグレーゾーンなようです。そうであれば、週刊文春はローガン・ポール氏より悪質な感じのする『人権侵害で食っている』存在とも言っても過言ではない気がします。
ちなみに、そんな週刊文春編集部は、ローガン・ポール氏に対して記事の中で、次のような言葉を書いています。
“旅の恥はかき捨て”では済まされないぞ、ローガン君。
なかなか上から目線で、お説教モードのコメントですよね。そうやってローガン・ポール氏を諭すのであれば、週刊文春は自社の記事の内容を見直すべきでしょう。そうしなければ、多くの週刊文春に対して怒っている人の声により、ローガン・ポール氏の収入と大差の無い文春の売上が、さらに減るような方向に社会が動く事だって十分ありえそうな気がします。
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