第90回アカデミー賞:日本人の受賞に期待!

渡 まち子

Prayitno/flickr(編集部)

第90回アカデミー賞のノミネート、発表されました。

日本関係ということでいうと、まずメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた辻一弘さん。作品はゲイリー・オールドマンが英国の政治家チャーチルを熱演する「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」です。ゲイリー・オールドマンとはわからないような高度な特殊メイクは、辻さんのハイレベルな仕事だったんですね~。

辻一弘さんは、過去にも2度ノミネート経験がある実力派。最近では、映画界から離れて、アート業界で仕事をされていたようですが、ゲイリー・オールドマン直々のオファーで今回特殊メイクを担当したとか。悲願のオスカー受賞なるか?! 応援しましょう。

それからもう一人日本人のノミネートがあって、こちらは短編アニメ賞の候補。桑畑かほるさんが共同監督を務めた「ネガティブ・スペース(原題)」が選出されました。こちらも期待!です。

最も注目される作品賞のノミネートは、以下の9作品。

「シェイプ・オブ・ウォーター」「スリー・ビルボード」
「レディ・バード」「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」
「ダンケルク」「ゲット・アウト」
「ファントム・スレッド」「君の名前で僕を呼んで」
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

最多ノミネート作品は「シェイプ・オブ・ウォーター」の13部門。「ダンケルク」の8部門が次に続きます。

ちょっと予想外だったのは、ポール・トーマス・アンダーソン監督、「ファントム・スレッド」が6部門ノミネートと大健闘したこと。主演のダニエル・デイ=ルイスが今作をもって俳優業引退を表明したことでも話題です。

昨年から映画業界を賑わせているセクハラスキャンダルの影響で、ノミネートの顔ぶれに変化がみられたのも興味深いところ。受賞結果にも影響がでるのかどうか、注目です。

第90回アカデミー賞授賞式は日本時間3月5日。楽しみに待ちましょう!


この記事は、映画ライター渡まち子氏のブログ「映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評」2018年1月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。