なぜ、経営者は「中古の白いフェラーリ」に乗るのか?

内藤 忍

知り合いの経営者の方のご紹介で、新木場にある外車の中古販売会社にお邪魔しました。店頭にはお客様から整備を依頼された高級外車がずらりと並んでおり、中には有名芸能人の所有物だった数千万円クラスの名車もありました。

私自身はいわゆるスーパーカーにはあまり興味がなく、フェラーリやポルシェを見ても、あまり心がときめくタイプではありません。投資目線でこの手の車を活用する方法が無いかを考えるのが、今回訪問した目的です。

高級外車と言えば、メルセデス、BMW、ポルシェといった有名なブランドがすぐに出てきますが、資産性という観点からはフェラーリは別格のようです。10年以上経った中古車が、1000万円以上で売られており、数年間乗っても、ほとんど値落ちしない車種もあります。

税金やメンテナンスや保険、さらには車庫代など所有するにはコストがかかりますが、利益の出ている会社の経営者には、減価償却による課税繰延のメリットがあります。

さらに車種によっては、将来価格が上昇する可能性もゼロではありません。このクラスの車になってくると、大量生産される工業製品というより、バイオリンや美術品のような職人が作るアートに近づいていきます。供給は限られているのに、世界中の富裕層が購入したがる訳ですから、需給関係も常にひっ迫している状態です。

お話を聞かせてもらって意外だったのは、フェラーリば赤が定番かと思っていましたが、実は白が1番人気があるそうです。希少性の高い白い中古フェラーリを買って、数年間乗り回し、乗り換えていく。そんな車好きの経営者がいると教えてくれました。

さすがに、フェラーリの「人体実験」は、なかなか始める勇気はありませんが、資産性という観点から見た、富裕層のためのフェラーリ活用法をもう少し研究してみようと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年3月14日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。