米国で出てきた日本の専守防衛に異を唱える声 --- 古森 義久

アゴラ

米国が中国の軍拡や北朝鮮の核武装への警戒を高めるにつれ、日本に対して防衛時の攻撃力を取得することへの期待が強まってきた。

2月に開かれた米国議会の大規模な公聴会では、米国の官民代表から、日本の防衛時の攻撃能力保持は東アジア全体の安全保障に大きく寄与するという見解が示された。日本の年来の「専守防衛」では現在の脅威や危機に十分に対処できないという認識の表明である。

日本の攻撃能力保持は「歓迎すべきこと」

「日本は従来の防衛のみの政策を変更して攻撃能力を保持すべきだ」という主張は、2月15日に米国議会上下両院の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」が開いた公聴会で明らかにされた。

「中国の軍事の刷新と近代化=米国への意味」と題されたこの公聴会では、中国の人民解放軍の近年の大幅な増強の実態と、その軍拡の米国の国家安全保障にとっての意味が討論された(公聴会の状況は当コラム「米国が危惧、中国軍の戦力が米軍を上回る日 強硬な対中姿勢の背景にある、かつてない危機感」でもすでに伝えている)。

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