共産党の支持層に立憲民主党がどんどん食い込んでいる、というニュースを読んだが、たしかに共産党の支持基盤がどんどん脆弱になっていることが私にも分かる。
高齢化の影響をもろに受けているようで、各地の駅頭で共産党のビラを配っているのは大体は年配者、それも相当の年配の方々である。
若い方々の保守化がよく指摘されるが、若い方で共産党の熱心な支持者を見たことは殆どない。
共産党から立候補している若い女性を見ても、かつての共産党のイメージを持っている人はおらず、とても政治活動家のようには見えない。
反自民、反公明であることは間違いないが、とても共産主義を信奉している活動家のようには見えない。
政治的な意識は高そうだが、イデオロギーに縛られているような感じは皆無なので、こういう人は簡単に共産党から離れそうである。
共産党のライバルは立憲民主党だ、ということは、それなりに分かる。
共産党という組織を束ねている人たちから言えば、実に困った現象なのだろうが、事実は事実として認められた方がいいだろう。
共産党と立憲民主党が手を組めば組むほど、共産党の支持者は立憲民主党に流れていきそうである。
皮肉なものである。
もっとも、だからと言って立憲民主党の支持が急速に伸びている、という事実もない。
共産党と立憲民主党が鎬を削って争っていても、大勢には影響がない、というところか。
国民民主党と立憲民主党は互いに切磋琢磨せよ
私はどちらかと言うと玉木さんや大塚さんの方に親近感を感じているので、目下のところは国民民主党の方に肩入れしがちなのだが、日本の政治を少しでも良くしていくためには、立憲民主党にも国民民主党にもそれなりに頑張ってもらわなければならない、と思っている。
読者の皆さんは、自民党の元衆議院議員なのになんで野党にそんなに肩入れするのか、と不思議に思っておられるかも知れないが、立憲民主党や国民民主党が頑張れば自民党ももっとしゃんとするはずだ、と信じているからである。
まあ、一人で勝手にバランスを取っているようなものだ。
いいものはいい、悪いものは悪い、と率直に申し上げようと思っている。
若干自民党に辛口の意見を申し上げているように見えるのは、たまたま安倍内閣や自民党の粗が目立つからである。
聞いてもよし、聞かなくてもよし、という程度の意見だが、聞く耳があれば聞かれた方がいいだろう。
私が期待しているのは、与野党問わず互いに切磋琢磨して、少しでもいい政治を実現してもらうことだ。
自民党は最近感度が鈍っているようなので、その分国民民主党や立憲民主党へのエールが大きくなる。
切磋琢磨せよ。
ただそれだけである。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。