小池さんのダメージ・コントロール術
物事が上手く運ばなくなったときは、出来るだけ頭を低くして、ダメージを最小限に留めることである。
私が目下注目しているのは、小池さんのダメージコントロール術である。
上昇気流に乗っているときは、特別の技能がなくてもそこそこの成果を挙げられるだろうが、乱気流に遭遇して失速し始めた時には、相当の技量がないと態勢を立て直すことが出来ない。
文春が小池さんの学歴詐称疑惑を報じ、如何にも小池バッシングが再燃しそうな雲行きだったが、今はそれほどの関心事にはなっていないようだ。
小池さんがダッチロールを始めたのかなと思っていたが、既に一時期のダッチロール状態からは脱しておられるようだ。多分、小池バッシングは豊洲の開場の頃には収まっているのではないだろうか。
運気が下がり始めた時は、マスコミへの露出は出来るだけ控えておく。
余計な争い事は、起こさない。
ものの言い方には細心の注意を払い、余計なことは一切言わない。
小池さんのダメージコントロールは、それなりに成功しているようである。
希望の党の解党騒ぎに一切関わらなかったというのがいい。
千客万来施設の問題で万葉倶楽部との間で法的紛争にならなくなったのもいい。
まあ、なんとかなりそうである。
結構、結構ととりあえず申し上げておく。
安倍総理は、ダメージコントロールの達人?
ここに来て安倍内閣の支持率が急上昇し、新聞社によっては不支持率よりも支持率の方が上回っている、というのだから、不思議なものである。
麻生さんに言わせると、新聞を読まない人は皆、自民党支持だそうだから、新聞を読まない人が多くなった、ということだろうか。
確かに安倍総理は、2012年の衆議院選挙で政権に復帰してから現在まで一度もダウンしていない。
世論調査では今にもダウンしそうな時もあったのだが、結局は一度もダウンしないまま今日を迎えている。
二階さんに言わせると、今は安倍三選のレールにしっかり乗っているということだから、安倍さんが如何に強かか、がよく分かる。
小池さん以上に安倍さんのダメージコントロール術が巧みだということだろう。
まあ、日本の国の舵取りを託されているのだから、そのくらいの強かさは持っておられないと困る、ということに今はしておこう。
私のダメージコントロール
賭け事が決して嫌いなわけではないので、私は時々冒険をする。
しかし、決定的なダメージを受けないように、どこまで自分がマイナスに堪えれるか、をある程度見極めてから勝負に出るのが通例だ。
賭け事だから、プラスもマイナスもある。
プラスになっても決して有頂天にならず、マイナスになっても特に悲観しない。
それなりに熱くなるが、我を忘れて没頭するまでのことはない。
青くなったり、赤くなったりしている自分を外から眺めながら楽しんでいる自分がいることをどこかで確認している。
まあ、周りにいる人はハラハラしながら見ているのだろうが、本人は至って呑気である。
滅多に凹まない。
マイナスになっても、どこかで挽回するチャンスを窺っている。
しかし、ああ、これはどこまで行ってもダメだなあ、と思えば、そこで引き返す。
損切り出来るかかどうかがポイントである。
ある程度の損失は、常に負担する用意がある。
私が国政選挙に三度敗れながら、なお挑戦し続けることが出来たのは、それなりに私に損失を引き受けるキャパシティがあったからだと思う。
自分のキャパシティがどのくらいあるか、ということはよくよく測っておかれた方がいい。
自分のキャパシティを超える挑戦は、くれぐれもされない方がいい。
さて、要町の事務所の隣のマンションに分室を確保したが、目下のところ分室を活用するだけの環境が整いそうにない。
どうやら自分のキャパシティを見誤ってしまったようだ。
もう少し様子を見る必要があるが、こういうことには比較的得手だと思っていた私でもこういうことがある。
まあ、適当な時期に撤退ですね。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年6月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。