小泉進次郎が沖縄で強調したことと両候補の国際性

八幡 和郎

沖縄知事選挙の投票日まで1週間となった9月23日の日曜日には、土曜日の玉城デニーの集会に続いて、佐喜眞淳氏が県庁前で大集会を開いた。

小泉氏が2度目の応援に(写真は前週の応援:小泉氏ブログより=編集部)

小泉進次郎が1週間前に続いて2度目の沖縄入り。相変わらず大人気だ。ただ、前週に比べると前回と違うことをいわねばという気負いもあってか、やや空回りという印象をいう人もいた。

面白かったのは、佐喜眞氏が8年間もフランスで合気道の先生をやっていた国際派であることを強調していたことである。だからといって、国際通りをシャンゼリゼみたいに出来るかもしれないとか、琉仏融合の料理が生まれるかもとかいうのは、ちょっと、わけがわからなかった。

ただ、他の知事も今はそうだが、沖縄県知事はことさらに、国際人であるほうが力を発揮できるのは間違いない。英語も堪能らしいから、それは、基地問題を抱える沖縄県知事にとって強力な武器になる。もっと強調すべきだ。

玉城デニー氏はアメリカ兵とのハーフだが、語学堪能とは少なくとも沖縄の人にいろいろ聞いてみたが、そういうことではなさそうだ。「米国の血を引いた私の言うことの半分は聞いてもらう」とかいっているが、そういう問題ではあるまい。

デニー氏は、父親の顔はみたことないといっているし、米兵と言うだけでそれ以上の情報は少なくとも沖縄の政治関係者も知らない。国籍問題は適切に処理されているといわれているが、アメリカと交渉する立場になろうとするなら、情報公開した方がよいと思う。

週刊文春が両候補に隠し子とかいうような見出しの記事を出したが、これは、あまり響いてない。玉城氏のほうは本人も相手も否定しているし(ただし本人が弁護士まかせという対応はどうかと思うが)、佐喜眞氏はフランスで事実婚して子どもを1人つくったが別れたので現地に残しているというのは、これまでも秘密にはしてなかったようだし、それで印象が悪くなる訳でもなさそうだ。むしろ、フランスで女性にもてたということでプラスイメージという人もいる。玉城氏がハーフであることがマイナスになっていないのと同様のことで、沖縄の人は国際結婚にポジティブだ。

土曜日と日曜日には小池百合子東京都知事も沖縄入り。小泉内閣時代にいかに沖縄担当相として頑張ったか、環境相として、かりゆしウェアの普及に尽くしたなど強調。都民ファーストの姿勢と佐喜眞候補の方向性は同じだとし、また、実務能力のある与党候補でこそ沖縄の経済活性化も図れるとアピール(少し天唾のきもするが)。

聴衆の反応も上々で、機嫌良く東京に帰っていかれたようだ(小泉進次郎との動員力の差をみれば機嫌が悪くなったかもしれないが)。