資産運用では、リスクを取るとリターンが得られる仕組みになっています。逆に言えば、リスクを取らなければリターンを得る資格がないと言うことです。
ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン。そして、ノーリスクならノーリターンです。これは投資の世界に限らず、すべてに当てはまるルールではないかと思います。
リスクを取るということは、不確実性に対して、敢えて挑戦をするということ。それに対する報酬がなければ、誰もチャレンジする人はいません。世の中はチャレンジする人が、報われる仕組みになっているのです。
といっても、リスクを取れば失敗の可能性が出てきます。一発勝負では結果が出ない可能性があります。そこで、大切になってくるのが、数多くのリスクを取って、本来のあるべき確率に近づけていくことです。
これは「大数の法則」と呼ばれる統計学上の考え方に基づいています。
例えば、コインを1回投げただけでは表が出るか裏が出るかわかりません。
しかし100回、1000回、10,000回と投げる回数を増やしていくと本来の確率である2分の1に収斂(しゅうれん)していきます。1万回コインを投げてすべて裏ということはありません。恐らく4900回から5100回くらいに収まります。
もし、成功の確率が70%あっても、1回だけだと30%の確率で失敗します。それが100回、1000回と回数を増やせば70%に近づきます。大切なのは、成功の可能性が高いことを、1回だけではなく何回も繰り返すことです。
自分が成功すると思うたくさんのリスクを取って、全体の確率を安定させるのが、賢明なリスクとの付き合い方と言えるのです。
だから、悩んだら考えるのではなく、成功の可能性が高いと思ったら、とりあえずやってみる。間違えたら、また別の可能性の高いリスクを取って、修正していけばよいのです。
悶々と悩みながら何もせずに、時間だけが過ぎていくより、まずリスクをとって行動してみる。手数(回数)を増やすことで、本来の確率に近づけます。つまり思い通りの結果に近づくことができ、ハッピーな結果を得られるのです。
私の経験からも、そんな「走りながら考える」のが、一番良い結果を生み出していると実感します。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年11月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。