由緒正しき「はげ」の歴史

愛媛県宇和島市と高知県四万十町を結ぶJR予土線に「半家」という駅がある。読み方は「はげ」。一度聞いたら、二度と忘れない名前だ。

なぜ、こういう名前になっていたのか。ず~っと気になっていた。

高知県越知町(おちちょう)で開催された「熱中小学校」。「高知家」を企画した広告代理店のプロフェッショナルから、高知の話をこじゃんと聞いた。

実は「半家」は、「平家」の隠し文字。「平」の一番上の横棒を下に移したという。「半家」には壇ノ浦から逃れた落人伝説が今も残る。

そして越知町(おちちょう)は、文字通り「落ち」てきたという意味。安徳天皇も壇ノ浦に入水したのではなく、家来と共に、この地に落ち、蹴鞠を楽しんだという伝説が信じられている。

(越知町の沈下橋。日本の原風景の一つ)

安芸市の畑山、三好市の祖谷。四国では落人伝説が各地で伝えられる。歴史を紐解きながら、ゆっくり歩いていきたい。

もう少し知りたい!
たたら製鉄 ⇒ 出雲そば ⇒ 仁多米。「奥出雲の地形から読み解く歴史」
安芸市はたやま夢楽(むら)の土佐ジロー
平家の落人・落合集落(徳島県三好市)で進む古民家再生

<井上貴至 プロフィール>


編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2018年12月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。