「議員のなり手がいない」という話が各地で出ている。
私が住む長崎県も例外ではない。何と、この4月に行われる県議会議員選挙の長崎市選挙区ですら、無投票になる可能性が囁かれていたほどである。
定数1の選挙区なら新人が出にくいという事情はわかる。しかし、県議の長崎市選挙区は定数14である。それだけの定数の選挙区であっても出馬する人がいない、というのは、かなり深刻な問題だと思う。
一昨日、県議選の説明会が長崎県庁で行われた。
昨日(2019年1月31日)の長崎新聞の記事より引用。
長崎市区では、これまで15人の現職、新人が立候補を予定している。説明会にはこのうち14陣営が出席したほか、新たに5陣営の関係者も出席した。
やはり、もともと予定していた15人のうち1人が立候補を取りやめて、無投票になる可能性があったのは間違いなさそうだ。そこに予期せぬ陣営が5人参加した、ということらしい。
実はこの5陣営の中に、私も含まれている。さすがに無投票は良くないと思い、出席してきた。
こういう説明会は、いきなり当日行っていいものかと知人に相談したら、事前に連絡しておいた方がいいとのアドバイスを受け、私は前日に県に連絡をしておいた。
当日会場に行くと、まあ結構な量の資料を頂いた。確かにこれは事前に連絡しておかないと、用意する方も大変だな、と思った。そして受付をしている間に、予想通りというか、予想以上にマスコミが寄ってきた。「あんた誰ですか?」って話から。
連絡先を教えろとしつこいから、「名前で検索すればブログが出てくるから、そこから連絡して下さい」と、ひとまずは話して、もう説明会が始まるので会場に入った。
休憩時間にまたマスコミ各社がどっと寄ってきた。どうやら私以外に4人予期していない人が来たとかで、候補者アンケートの回答用紙が足りなくなった社もあった。新聞関係は長崎新聞以外は朝日新聞が取りまとめるということでいいのだが、民放4社はばらばらに回答票を渡してきた。なかなか面倒。
と、こういう話は別にして、本題に入る。
選挙にお金がかかるのか。
説明会の中で「選挙公営」という言葉が出てきた。
そう、選挙はお金がない人でも出られるように、必要最低限の費用は税金から支払われるのである。
具体的にどういうものか、今回初めて知った訳だが、例えば郵便はがき8,000枚とか、ビラ16,000枚とか、選挙カーをタクシー会社から運転手付きで借り上げたら1日64,500円を9日分とか。ポスターは掲示場数の2倍まで。長崎市の場合掲示場が904ヶ所。これの2倍はさておき、904ヶ所ポスターを貼るのも、大変だよね。
選挙素人の私から見ると、かなりの額が公費負担されると思うし、無投票にならないことでこの余計な税金の負担が発生するということにもなるのだが、いざ説明会に出てみると、実際にこの公費負担の中だけで選挙を戦ってみるのも面白いかな、と思ったのでした。
前田 陽次郎