今回は、『やってはいけない英語勉強法』(きずな出版)を紹介したい。著者は、石井貴士さん。発行部数9万部超のベストセラーの続編となる。また、代々木ゼミナール模試全国1位、Z会慶応大学模試全国1位を獲得し、慶應義塾大学経済学部に合格した経歴をもつ。
「英文法も、1文法1秒で勉強できるようになる必要があります。そのときに大切なのが、4色の蛍光ペンを使って勉強するということです。このように蛍光ペンで塗っておけば、次に見返すときに時間短縮ができます。赤=構文、緑=イディオム、黄=ポイント·その他、青=前置詞·副詞·文型。」(石井さん)
さらに4色を使いわけることで、「蛍光ペンで塗ってある部分→覚えるポイント」「蛍光ペンで塗っていない部分→覚えなくていいところ」と一目瞭然でわかるようになる。
「英文法は、さすがに例文がないと理解することができません。ただし、理解するために例文は必要ですが、覚えるときには例文は邪魔です。蛍光ペンを使えば、蛍光ペンで書いてあるところだけを覚えることができるので、最速で英文法をマスターすることができるのです。」(石井さん)
英語の勉強方法について石井さんは次のように解説する。「正解となる勉強法を探すのではありません。やってはいけない勉強法を知り、正しい勉強法に切り替えることで、最速で成績が上がるのです」。その一例を紹介すると次のようになる。
× →英単語を覚えようとする
○ →英単語を忘れようとする
× →モノクロの英単語帳を使う
○ →カラフルな英単語帳を使う
× →市販の英文法の参考書を使う
○ →1文法1秒のノートをつくる
× →問1から順番に解く
○ →最初に長文問題から解く
× →スペルを覚えようとする
○ →スペルは覚えようとしない
石井さんの英語勉強法をマスターするにはそれなりの時間が必要とされる。しかし、効率性を高めているので、普通のテキストで3ヶ月かかる勉強を数時間で学ぶことができる。あとは学んだことの繰り返しになる。
くれぐれも申し上げておくが、簡単に成果が上がる勉強法など存在しない。勉強法は、その人にあったものを選択するのが一番だが、効率性に課題を感じている人には非常に参考に一冊である。
尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
※新刊情報(筆者11冊目の著書。発売2週間で3刷)
『即効!成果が上がる文章の技術』(明日香出版社)
[本書の評価]★★★(71点)
【評価のレべリング】※標準点(合格点)を60点に設定。
★★★★★「レベル5!家宝として置いておきたい本」90点~100点
★★★★ 「レベル4!期待を大きく上回った本」80点~90点未満
★★★ 「レベル3!期待を裏切らない本」70点~80点未満
★★ 「レベル2!読んでも損は無い本」60点~70点未満
★ 「レベル1!評価が難しい本」50点~60点未満
星無し 「レベル0!読むに値しない本」50点未満