今週のつぶやき 日米株式・いきなりステーキ・児童虐待

「池江璃花子サン、白血病」という報道で始まったこの一週間ですが、今までは水泳で敵と戦い、勝ち続けてきたのですから「闘病」でもきっと勝ち抜いてくれるでしょう。若者の夢も担っていたことを考えると本当によくなってもらいたいです。

ルネサンスHPより:編集部

一方で桜田義孝五輪担当大臣の「がっかり」がその部分だけ強調されて悪役に廻ってしまいました。これはメディアの部分抽出という悪癖もありますが、この大臣のアウトプットも下手すぎます。喋るのがビジネスなのにセンスがなさすぎます。

では今週のつぶやきです。

株価は踊る???

踊っているのは海外株式でアメリカの市場はどんなネガティブなニュースにも負けず、ポジティブシンキングのように見えます。中国との通商交渉は比較的順調に進んでいるとは報じられていますが、その中身とトランプ大統領の腹の中までは見えません。壁交渉も一旦はフェンスで合意するのでは、と言われたのにやっぱり「非常事態宣言」になってしまいました。

15日午前、「国家非常事態」を宣言したトランプ大統領(ホワイトハウス公式FB動画より:編集部)

この人は本当に負けず嫌いなんでしょう。政治家は取引をして落としどころを探します。ビジネスマンは信念で勝負します。トランプ氏はもちろん後者。ビジネスマン大統領ならばアメリカ経済もきっと支えてくれると信じている信奉者たちが「株価も大丈夫!」と思っているのかもしれません。

かたや日本の市場。日経平均は一時、21000円を回復したものの金曜日はズルッとこけてしまいました。多分、来週は戻すと思いますが、日本市場に元気がないのは事実。理由は外国人投資家が日本を向いていないことがあります。外国人には訪日だけでなく、投資もしてもらいたいと思いますが、魅力を見せる前に不祥事が多すぎます。業績も今一つ。特に日産はお家騒動より早くいい車を出す方が先だと思います。

いきなりステーキの苦戦

私がかつてバンクーバーでカフェを経営し始めた時、その壁の厚さに苦労しました。理由はコーヒーもサンドウィッチも欧米文化であり、日本に根付いたものではない業種に私が挑戦を挑んだからです。日本のパンはおいしいよね、と言いますが、欧米ではあのしっとりしたパンはそれほどウケません。理由は分かっていますが、日本人は欧米のそれをまずいと否定し、自国文化を主張します。これがそもそもの間違い。

「いきなりステーキ」は日本国内では絶好調と言われます。ステーキは日本では高級な食べ物とされるのにそれをお手軽に食べさせてくれるという文化的背景があったからでしょう。しかし、欧米でステーキは当たり前の食文化です。そして店で食べるなら肉のうまさもありますが、雰囲気を楽しむところです。なぜならステーキほど簡単な料理もなく、食べるだけなら家で焼けばそれで出来上がるからです。もう一つ、北米では昼はそんなにがっつり食べません。午後、眠くなるからです。

苦戦が伝えられるいきなりステーキUSA(公式FBより:編集部)

同社がNYで展開する11店のうち7店が閉店に追いやられました。それは文化の押し付けだったのではないでしょうか?アメリカ人に言わせれば「中途半端なものじゃしょうがない」なんです。ステーキなんてどこのレストランのメニューにも必ずあります。が、ステーキはステーキ屋で食べるという慣習が強いこともあります。もう一つは日曜日の夜はステーキという方も多いはずです。週明けに向けて赤身=獣の血を食べて英気をつけるという意味です。私がシアトル郊外でレストラン運営をやっていた時に学んだことです。たかがステーキ、されどステーキです。

日本の幼児、子供虐待は異常事態

キリスト教では子供は授かりものであり、宝であり、恵とされます。だから私が長く住む北米では子供はずいぶん大事にされているのをみてきました。英語では他人の幼児を「ビューティフル!」とよく表現します。美しいんです。そんな中、日本で相次ぐ幼児、子供虐待に海外からは異様な目で見られています。

写真AC:編集部

なぜ、こんなことが起きるのか、ですが、親が子供をアクセサリー的な感覚でもうけてしまったのではないかと感じることもあります。それが時として欲求不満やストレス解消のサンドバックと化してみたり、自分の時間、例えばパチンコやゲームをするために放置プレーをするのでしょう。もう少し突っ込んで言えば今の子育て層が自分たちが子供のころ、親から厳しい躾を受けなかったからかもしれません。

考えてみれば今の30代半ばの人たちは80年代半ばに生まれています。父ちゃん、母ちゃんはバブル景気で踊りまくり、そのあとはリストラの嵐で子育てどころではなかったでしょう。今、少子化問題に関し保育園不足などが政治問題化していますが、その前に子育て、本当にできるのか、という原点に立ち返らないといけない人が多い気がします。昔の常識は今の非常識、子育てのイロハなんて誰も知らないし、聞く人もいない、なのでしょう。実に困った国、ニッポンです。

後記

自動車逆走問題は留まるところを知りません。ついには若者の運転で死亡事故まで起きました。最近のニュースは新たな事実を追うことばかりでなぜ、逆走は止まらないのか、分析記事や警察などの対策記事が出ないのは何故でしょうか?メディアの拝金主義が理由でしょうか?一旦逆走すると心理的に止められない理由が存在するはずで、そこをもっと知りたいと思うのは私だけでしょうか?

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2019年2月16日の記事より転載させていただきました。

会社経営者
ブルーツリーマネージメント社 社長 
カナダで不動産ビジネスをして25年、不動産や起業実務を踏まえた上で世界の中の日本を考え、書き綴っています。ブログは365日切れ目なく経済、マネー、社会、政治など様々なトピックをズバッと斬っています。分かりやすいブログを目指しています。