「こっちの世界」に来ないと、老後の不安は解消しない

長期の資産形成の正しい方法を数十年考え続けた結論は、資産形成には、「あっちの世界」と「こっちの世界」という大きく2つの世界があることです。

写真AC:編集部

「あっちの世界」とは、金融商品を使った資産形成です。NISAやイデコのような税制優遇の制度も上手に活用して、インデックスファンドの積立でコツコツ投資していく方法です。低コストのインデックスファンドで、自動積み立てすることで、投資対象の分散とドルコスト平均法による時間の分散という2つの分散が実現できます。

配当や分配金を受け取らず、値上がり益もそのままファンド内で再投資に回すことで、効率的な資産形成ができます。

そして「こっちの世界」とは、不動産を使ってインカム型の資産運用を行う方法です。空室率の低い、資産性が高いエリアの物件を購入し、年間4%から5%程度の賃貸収入を目指す。こちらも、区分のワンルームであれば、管理には手間がかかりません。

「あっちの世界」と「こっちの世界」。私は両方を並行して実践していますが、大きな違いはインデックスファンドを使った積立投資は、人生が終わるまで永遠に続けることはできないという点です。どこかで、それまでに積み上げた資産を使うフェーズがやってくるからです。

しかし、資産形成したお金を、どこかの時点で生活資金として取り崩して生活するという方法は、現実的に無理があると思います。

なぜならシニアになって、資産を切り崩してしまうと、自分の資産が年々減っていきます。いつまで生きるかわからないのに、倉庫の蓄えがジリジリと減っていくのは、精神的に耐えられないストレスになるからです。結局、保有している資産を減らさないような節約生活に入ってしまえば、何のための資産形成かわかりません。

老後のお金の不安を解消するには、資産を取り崩す方法ではなく、自分が持っている資産から資産を生み出される仕組みを作ることが必須です。これがなければ、老後のお金の不安は、1億円あっても2億円あっても消えることはありません。

金融商品を使った老後の資産形成を説く「お金の専門家」がいますか、シニアの気持ちを全く理解してない、机上の空論を展開しているだけです。

「あっちの世界」から「こっちの世界」にやってきて、お金の不安を解決した人が、私の周りにはたくさんいます。

例えば、5000万円の金融資産を国債や定期預金で運用しても、年間の利息はせいぜい数万円です。ところが、同じ資金を不動産投資に回すことで、毎月20万円近い収益を得ることができるのです。

もし、そんなに大きな資産がないという人でも「お金を借りる力」を使うことができます。

「こっちの世界」について実践者が登壇する3月18日開催のセミナーも、既に残席7名となりました。

最後のソリューションが無いインデックス投資家から「脱北して」、「あっちの世界」から「こっちの世界」にこっそりと来る人が、どんどん増えています。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年2月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。