海外に行くと「愛国心」が高まる理由

海外にほんの数週間行っているだけですが、そろそろ日本食が恋しくなってきました。

私の場合、日本食といっても、食べたくなるのは白いご飯とお味噌汁といった伝統食よりも、吉野家の牛丼や日本風のカツカレーといったものです。

イスラエルに滞在している時は、弟夫婦の家に世話になり、甥(写真)と姪と一緒に行動する時間がたくさんありました。

2人は、まだ中学生と小学生。日本から、いきなり文化も風習も大きく違う国に連れてこられ、日本人がほとんどいないインターナショナルスクールに通っています。友達とは、英語でコミニケーション。日々大きなストレスを抱えながら、必死に頑張っています。本当に大変だと思いますが、将来きっとこの経験は大きな財産になると思います。

彼らの食生活を見ていると、日本にいる子供たち以上に、日本食に対するこだわりが強いことを感じます。

家での食事は、日本のお米を中心に、明太子や海苔といったものを好んで食べています。国内にいるときは、ご飯をいらないと言っていたのが、今や日本食を食べないと気が済まないといった感じです。

そして、大好きなのは日本のお菓子。日本からお土産にもらったお菓子を自分の引き出しに入れて、大切に計画的に食べています。

日本から離れることによって、日本の良さが再認識され、それによって日本がますます好きになっていく。

私の周りにいる帰国子女の人たちが、普通の日本人よりも愛国心を強く持ち、日本の文化に興味と関心が高い理由がなんとなくわかった気がしました。

国内では当たり前の日本の生活や文化が、海外と比較する時、初めて極めて魅力的で素晴らしいことに気がつく。国内にずっといる人には気が付かない視点です。

日本にいれば、清潔な街に、親切な人がいて、便利なコンビニがあちこちにあり、外食は海外では考えられないほどリーズナブルで接客も丁寧。日本食からフレンチ、中華まで世界中の料理が最高レベルで食べられる。奇跡のような国です。

デフレが続く日本は、今や世界でも屈指の物価の安い、暮らしやすい国なのです。海外に行けば行くほど、その有難みが身に沁みます。

しかし、多くの外国人が絶賛するコンビニも24時間営業を見直しはじめました。日本社会が大きく変わっていくことを暗示しているようにも思えます。天国のような日本が、いつまでも続くとは考えない方が良さそうです。

■ 毎週金曜日夕方に配信している無料のメールマガジン「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスとお名前を登録するだけで、お金の不安を解消するための具体的な方法をご紹介します。

■ 「初めての人のための99%成功する不動産投資」、シリーズ累計19万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年4月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。