統一地方選:道府県議選が市議選に影響するって本当? --- 大橋 智洋

私自身は、枚方市議会議員を2期務めさせていただきましたが、この4月の統一地方選挙には立候補しません。

しかし、今後も政治活動は続けるつもりでいます。だからこそ、冷静に見ていきたいと思います。

よく評論家の方々が言うように、前半の府議選・県議選に、後半の市議選が影響を受けるという、いわば「セット理論」について、一言触れておきます。

確かに、選挙戦が連続する中で、前半の影響を後半が受けると考えるのは常識的だと言えます。

しかし、日本の多くの地域では、府議選・県議選以上はほとんど政党選挙である一方で、市議選は政令市を除けば、いわば個人戦の要素の方が余程強いと言えます。

その証拠に、日本の市議会議員で最も多い所属は、「無所属」です。

なぜかと言えば、多くの場合、政党よりも「地域」や「人柄」が優先されるからです。そこを突き詰めると、無所属の方がいいなと考える候補者も少なくありません。

例えば、ある地域の課題に「非常に危険な交差点に信号機を設置してもらいたい」というものがあったとして、もしこれを解消してくれる議員や候補者がいれば、その人が国政的に大きな論点であり政治勢力を構成する憲法に関して、仮に憲法改正論者かどうかというのは、むしろ関係ないこと、となる場合があります。

いや、それどころか、憲法論議は地域を語る上で、分断してしまうことにもなりかねません。この課題を解消してもらうのに必要不可欠な事項ではありません。

そういう観点で見れば、統一地方選挙では、大きな選挙(府議選・県議選)から、小さな選挙(市議選)という順番ですので、実はあまり「セット理論」は機能していません。

個人の頑張りで挽回できるものなのです(笑)

小さな選挙から大きな選挙の順番であれば、前半の影響を後半は大きく受けるでしょう。

しかし、市議選の候補者の皆さん、まだまだこれからです!気力とど根性で、個性を発揮し、人柄や行動力、姿勢を示して、背景や政治勢力、政党を乗り越えてください!

大橋 智洋 枚方市議会議員
大阪市立大学法学部卒業後、法務省で保護観察官として少年非行問題や仮釈放審査に関わる。その後枚方市議会議員2期8年務め現在40歳。無所属。