参院選「特定枠」を活用するのなら谷垣さん

自民党の中で吉田参議院議員を何としても次期参議院選挙に擁立しようとしているとの話が出ている。

吉田博美参院幹事長(自民党サイトより:編集部)

参議院の自民党には自分のことはさておいて全体の調和に心を砕いているいわゆるいい人が結構おられるので、吉田さんを担ぎ出したくなるのは十分理解出来る。

しかし、ご本人は今回の参議院選挙から導入される特定枠を利用しての立候補は辞退されるようである。
私は、それでこそ吉田さんだろうと思っている。

そういう話に乗ってしまったら、吉田さんが積み上げて来られた政治生活に大きな傷を残すだろうし、自民党にとっても結果的にマイナスに働く可能性がある。

ご自分が先頭に立って作り上げた特定枠の最初の利用者にご自分がなってしまったら、何だ、結局は自分のためにやったのか、と言われてしまうかも知れない。

ご自分のことはさておいて、自民党のため、ひいては国のために懸命に動いて来られた政治家だというイメージを傷付けてしまうのはあまりにも勿体ない。

吉田さんは、現在車椅子を使わざるを得ないほど体調不良を訴えられているようだ。
参議院自民党のまとめ役、調整役として不可欠の人材だということは十分承知しているが、しかし無理強いはよくない。

特定枠が一人分空いているそうである。

谷垣禎一前幹事長(ツイッターより:編集部)

ならば、この特定枠には自民党復活の最大の功労者である谷垣さんを嵌めてみては如何か。
谷垣さんだったら自民党の中で文句を言う人は一人もいないはずである。
ちなみに、谷垣さんも車椅子での生活を余儀なくされているが、他人のために一生懸命汗を流す、人格識見共に申し分のない方である。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年4月9日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。