統一地方選の後半戦を前に、参院選の野党共闘に向けた立憲民主党と国民民主党の主導権争いが、ネットでも過熱している。
とくに、立憲民主党最高顧問の菅直人元首相がブログやツイッターで国民民主党の自主解散を要求し、所属議員に合流するよう秋波を送ったことが波紋を広げ、スポーツ紙のネットニュースにまで取り上げられる騒ぎとなった。
しかし、不仲といえども、首相経験者でもある菅氏が他党に対して解散を公然と要求するのはさすがに前代未聞だ。これには野党シンパの人たちからも疑問の声があがり、政治学者の山口二郎氏ですら「この手の上から目線発言が、野党協力をさらに困難にする。よく考えてものを言ってほしい」と苦言を呈する始末。
そして、元首相の「暴言」にどう反応するか、国民民主党の玉木代表の発言に注目が集まったが、時事通信によると、ネットの騒動翌日となるきのう(4月10日)、玉木氏は都内の集会で菅氏と同席した際に「煩悩があり過ぎるようなので、お遍路でも回ったらいかがか」と苦言を呈した。かつて菅氏は年金未納問題で民主党代表を辞任した後、お遍路周りでみそぎをしたことが話題になったが、そのときのことを彷彿とさせる皮肉交じりのコメントに、ネット上では日頃は安倍政権を応援している人たちも含め、玉木氏に喝采を送る人が続出した。
これは上手い返し
玉木もたまには良いことを言う。
今回だけはタマキン、誉めてやる
ただ、時事通信は玉木氏のコメントを「引退勧告」と解釈して報道しているが、かつて「小沢ガールズ」の一人として注目された三宅雪子元衆議院議員は、「勝手要約やめよ」「苦言を呈しただけ」と報道のほうに苦言を呈した。
また野党シンパでは、小説家の盛田隆二氏が「アホな中傷合戦」と嘆いていた。
閣僚や副大臣の更迭が相次いでも揺るぎそうにない「安倍一強」の政治情勢に、野党の支持者の苦悩は深まるばかりだ。