5Gが到来してもブログはオワコン化しないよ絶対に

「こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
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ネット上の有名ブロガーがこぞって、「5Gが到来することで、ブログというテキスト媒体はオワコン化する」といってYouTubeにデビューしています。

5Gが本格化することで、4K画質の映像も遅延なく配信され、これまで以上に動画がメディアに入ってくるようになるという予想は間違いないでしょう。しかし、その結果として、ブログというテキストメディアが「オワコン」になるとはありえないと考えています。

動画とテキストを並べると、情報量の差により「動画>テキスト」という構図で見てしまう人は少なくないですが、「棲み分けが進むだけ」という結果になると予想します。

動画というメディアの決定的な弱点

動画は音声やテキストに比べて、もっとも情報量の多いメディアです。これまではデータ容量の大きさがネックでしたが、それが5Gになることでスムーズに視聴できるようになります。冒頭に述べた、有名ブロガーが「テキストはオワコン化する」という主張は、動画が一気に視聴者が広がり、テキスト派を駆逐してしまうという論法です。

しかし、動画には決定的な弱点があります。それは「視聴するのに時間がかかる」という点です。動画を見るには、目と耳の両方を同時に専有されます。そのため、視聴するには時間と場所を奪われてしまうのです。サラリーマンが会社で動画を見ることは難しいですし、何より5分の動画情報を得るのに5分間かかってしまうのです。これは忙しい現代人にとって致命的な弱点と言わざるを得ません。

また、動画は見たいと思う部分だけを飛ばし見するのもなかなか難しく、途中で余計な話が続いても我慢したりCMが入ったりしてドンドン時間が取られてしまいます。

これはどれだけ5Gで通信速度が高速化しても、永遠に解消できない問題です。私は昔からテレビのニュースを見るのに、非効率さを感じていました。肝心のニュースを見るためには、その前にある花見の特集を見て、識者の見解を聞いて、CMを挟んでようやくほしい情報にありつくわけですが、そのプロセスのムダに耐えれなかったためです。

動画であるべき必然性

しかし、動画は強みのある分野ではまさに独壇場です。例えばオリンピックなどのスポーツニュースについていえば、音声やテキストでは感動は伝わりにくいです。しかし、選手が一心不乱に競技に取り組んでいる姿勢や、気迫は動画であれば伝わります。その際、画質が美麗であればその伝わる迫力や空気感もさらにリアルさが増すことは言うまでもありません。また、料理の手順や器具の操作方法などもテキストではなく、完全に動画に軍配があがるでしょう。

テキストメディアの強みとは?

反面、テキストの強みはまさに動画が苦手としている分野です。例えば心理描写。アスリートの奮闘ぶりを動画で見ても、その心情のほどは細かくは伝わりません。しかし、心の底で感じている感情はテキストにすることで、読み手にハッキリと伝わります。ゴールを目前にした時の感情や、失敗した時の悔しさなどは動画だけでは分かりにくいのではないでしょうか。

また、上述した「動画は時間がかかる」という最大の弱点は、テキストの最大の強みです。必要な情報を取捨選択し、「この情報は得る価値がある、ない」を瞬間的に判断し、必要に応じて読み飛ばし、繰り返し読み、時にはじっくりとなめるように読むような緩急をつけることが出来るのが、テキストの強みです。

5Gの到来でメディアの棲み分けが進んでいく

5Gの到来により、今後はますますメディアの棲み分けが進んでいくでしょう。今後は、データ容量を気にせず、快適に高画質な動画もたくさん登場することが予想されます。しかし、その先にテキストメディアのオワコンという未来は、私には見えません。「文字を読む」という、能動的に情報を獲得しに行くことで、脳の情報処理が洗練され、想像力を養うという「磨いていく」という要素のあるテキストメディアは今後も生き残ることは間違いありません。

私は今後も変わらず、作家として、ジャーナリストとして書き続けていこうと思っています。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。