日本人が他人に干渉しすぎるのは「ヒマだから」

日本での生活はとっても快適です。食事は最高で、治安も良く、生活は便利。しかし、日本にいて閉口するのは、やたらと他人に干渉する人たちが多いことです。

FineGraphics/写真AC(編集部)

このブログはポータルサイトに転載されることもありますが、そのコメント欄には毎日多数の匿名コメントが入ります。中には極めて的を射たものもありますが、大半は適当で無責任・無神経なものばかり。もし、実名がわかったら、恥ずかしくなったり、名誉棄損で訴えられるようなことが平気で書かれています。ハンドルネームを見ると、一部の「常連」が、毎日のように、あれこれ難癖をつけてきていることがわかります。

見ず知らずの人が匿名で、無責任に干渉してくる。そんな人たちは、海外に比べ日本の方が多いように思います。

その理由は、日本が「ムラ社会」で、田舎気質だからだと考えていました。日本も田舎に行くと、隣同士の距離が近く、何か事件があるとあっという間に村中に広がったりします。お互いがお互いを監視するような感じになっていて、干渉し合うのが当たり前のような社会構造になっているからという仮説です。

これは日本人の同質性に根本原因があって、これから日本が国際化すれば、段々とその傾向が薄まっていくのではないかと思っていました。

しかし、日本は数年前に比べはるかに国際化し、外国人の数も増えています。特に都心部ではその傾向が顕著です。開かれた社会になってきているにも関わらず、ナゼ日本では相変わらず他人に干渉する人が減らないのか。

色々考えた末の、私の結論は、日本人は平和でやることがなく、ヒマだからということです。

あまり他人に興味を持たない私のような人間から見たら、ヒマだからといって他人に干渉するというのは、どうにも理解できません。ヒマな時間があれば、時間がなくて普段できない自分のやりたいことに時間を割こうと思うでしょうから、他人に構っている時間は無いのです。自分の関係のある人ならまだしも、自分には直接影響のない赤の他人の行動にとやかくコメントする。

他人の不幸は蜜の味なのかもしれませんが、人生の大切な時間のムダ使いとしか言いようがありません。平和で、治安も良く便利な国に生まれたのは、ありがたいことですが、平和過ぎて暇を持て余す人が増えるのは困ったものです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年5月31日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。