エルメスのバーキンは月末に買え!

Wikipedia:編集部

世界の女性が憧れるバッグの代表といえば、エルメスのバーキンです。

私の知り合いの富裕層の男性は、やんちゃなことをして、奥様に怒られる度に、バーキンを買って許してもらうと言ってました。彼にとっては、エルメスのバーキンではなく、妻へのバツキン(罰金)。いつもそう言って嘆いています。

そのバーキンは、常に品薄で、エルメスの店舗に行っても、常連にならないと売ってもらえないという話を聞いたことがあります。

ブランド品の中古ショップに行くと未使用品が定価より高く売られていることも珍しくありません。

需要があるのに、常に品薄状態にして、価格を維持し、ブランド価値を高める。エルメスにとっては、ブランド価値のシンボルのような商品ですから、売り惜しみして供給をコントロールした方がメリットがあるのです。

しかし、そんなエルメスも商売ですから、売り上げ目標が各店舗に貼り付けられているはずです。毎月売り上げの数字が達成できるかできないかで、売り場の社員の評価が決まる。月末近くになって、売り上げ目標が達成できない可能性が出てきたらどうするか?

私が売り場の責任者なら、在庫として大切に保管していたバーキンを放出することを考えるでしょう。

それも単品で販売するのではなく、他の商品と合わせて購入してくれる「太い客」なら、更に売り上げに貢献してくれます。

だから、品薄なバーキンは、月末に買いに行くと、販売が思い通りに進んでいない店舗で、売ってもらえる可能性が高まる。

ブランド品を売っている人たちも、ビジネスですから、営業成績を出さなければ、配置転換されたり、最悪クビになってしまいます。

華やかな世界に見えても、裏では激烈な競争を繰り広げているのです。そんな、売り手の心理を深読みすると、いつ買いに行くべきか見えてきます。

以上は飽くまで、私の推測です。

そもそも私には、100万円以上するバッグを買う人の気持ちは理解不能です。今まで買ったこともありませんし、これからも買う予定はありません。でも、そんな高いバッグを血眼になって探している人も、世の中にはいるのです。ブランドとは、人によってその価値が異なるのが面白いところです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年6月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。