仕事をしていて感じる「どうして?どうして?」

日本で仕事をしていると、どうしても理解できない仕事の進め方にぶつかることがあります。例えば、最近もこんな疑問に思うことがありました。

1.どうして西暦ではなく元号を未だに使おうとするの?

今年から令和になって、早速書類の日付を西暦ではなく令和で送ってくる会社が出てきました。新しい元号は、平成からの気持ちを切り替え、時代が変わっていく希望をもたらしてくれますが、西暦と昭和・平成・令和の関係にいつも混乱します。ローンの返済表などには平成50年といった今や存在しない元号表示があったりしますが、それを令和に読み替えると更にややこしくなります。ナゼ、そこまでして元号を使いたいのか、私には良く理解できません。

2.どうして書類に印鑑を押して送らないといけないの?

写真AC:編集部

請求書をメールで送ると、原本に印鑑を押して送ってくださいという取引先があります。印鑑を押すといっても実印のような効力のあるものではなく、単なる三文判です。なぜ原本にこだわるのか、またなぜ印鑑が必要なのか。メールで送った請求書との効力の違いが、私には理解できません。

印鑑が必要な書類を郵送するとなると、海外にいる時は事務処理が進められません。帰国してから、作成した領収書をプリントアウトして、印鑑を押して郵送する。こんなこと、もうやめた方が良いのではないでしょうか。

3.どうしてメールを配信することが禁じられているの?

取引先の金融機関の中には、こちらからのメールの受信は可能、先方からのメールの配信が禁じられているという不思議なところがあります。しかも、そのメールアドレスも個人のものではなく、支店で共有していたりします。

メール配信できないのは、間違えてメール送信をして、個人情報が漏洩すると大騒ぎになるから、その防止のためだと思います。でも、こちらからメールを送ると、折り返し電話で問合せが入ってきて、またこちらからメールで返信するという、何とも間抜けなやり取りになってしまいます。気の利いた担当者はラインの個人アドレスも併用して効率を上げるよう工夫してますが、そもそもそんなやり方の方が問題です。

上記は最近経験したほんの一例ですが、このような非効率なビジネス慣行が積み重なって、仕事の生産性が引き下げられていると思います。日本の生産性がいつまで経っても上昇しないのは、変化を好まない日本人の気質に根本要因があるのでしょうか?

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年6月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。