16日、大阪・吹田市で男性が刃物で刺されて拳銃を奪われた事件で、17日朝に逮捕された飯森裕次郎容疑者(33)の職歴に関する各メディアの報道姿勢の違いが、ネット上で話題になっている。
AERA dot. は17日午前、容疑者の以前の職業に関連し、「父親は在阪メディア役員で、飯森容疑者は大阪府内の中学校から公立高校に通い、東京の大学に進学するまで吹田市周辺にいた」「卒業後、東北地方のテレビ局で仕事をしたが、辞め、東京に戻っていた」と報じた。
これに対しネット民の注目を集めたのが、17日午前放送のフジテレビ系「とくダネ!」の報道だ。というのも、ネット上にはそれ以前から、フジ系列局の関連会社勤務歴の情報が出回っていたが、番組は飯森容疑者について「品川区在住、元自衛官」と伝えた(東スポ)からだ。放送直後から「いやいや系列局の元社員やろ」とツッコミが続出した。
その後、NHKが10時過ぎに「岩手めんこいテレビの関連会社、『めんこいエンタープライズ』で以前勤務していた」と伝え、フジテレビも午後放送の「直撃LIVEグッディ!」では、容疑者について「岩手の民放テレビ局関連会社に8ヶ月勤務していたことがわかりました」と内容を変更した。
だが、海上自衛隊もテレビ局関連会社も勤務歴がともに半年程度との報道もあり(時事通信)、ツイッター上では印象操作の意図を指摘する声やマスコミの関係者に対する報道姿勢への批判が見られた。
元岩手めんこいテレビ局員(フジ系列)を伏せるなら、元自衛官もふせてあげなさいよ。 相変わらず、印象操作必死だなぁ。
自衛官もマスコミ関係も半年ちょいじゃないか。これをマスコミはこぞって元自衛官を強調するのは異様だよ。
以上のような批判もあったが、FNNプライムオンラインは午後5時10分、飯森容疑者の父親がフジテレビ系列関西テレビの役員であることを明かした上で、謝罪コメントを発表している。
また他局では、TBS「あさチャン!」に生出演した長嶋一茂氏が、
「拳銃を撃ちたいというだけなのか、ただ拳銃に興味があったのか、そのへんのところをちゃんと聴いていかないと。最近の拳銃の強奪の事件ってすごい多いような気がするので、今後もそのへんを注目しないといけないと思う」
「やっぱり今の時代背景というか、ゲーム…ゲームとかで拳銃撃ったりとか、バーチャルの中で人を刺したりとかっていうのが、たくさんあるじゃないですか。そうすると日本って拳銃社会ではないと思うんだけど、拳銃への興味っていうのはたぶん高まっているんじゃないかなって気がするんですよね」
「だから興味本位で、もちろん今回、どういった理由で(拳銃を)奪ったかまだ分かりませんけども、興味本位で拳銃を手にしたいっていう人たちはもしかしたらひと昔前より今の方があるんじゃないかなって感じは勝手にしますけどね」
と発言(スポニチアネックス)。
これにはネット上でも、
長嶋一茂が拳銃犯罪を『ゲームのせい』にするのならそれはそれでいいけど、バットで殴打した事件や元プロ野球選手の犯罪もちゃんと『野球のせい』として筋を通してもらいたい。
飯森容疑者は元野球部らしいので野球も規制しましょうね(笑)
そんなことを言ったら西部劇や刑事ドラマも同罪ですよね。自分が興味なくて、よくわからないゲームをとりあえずの悪者にする発想が本当に嫌
この手の主張に対しては、事件の全体像もわからないのに適当な推理を披露する軽薄さを批判する方が効果的だと思う。
などと呆れる人が続出していた。
なお、刺されて重体となっている古瀬鈴之佑巡査(26)に対し、大阪行政関係者や同じ高校ラグビー部出身の五郎丸歩選手などが励ましのメッセージを送り続けている。