期日前投票に行ってきました。
選挙期間中にインターネットが活用できるようになり(今となっては当たり前と思われるでしょうが、9年前に私が出馬した時は禁止されていました。民主主義と同じように、これも当時の人々が闘って得た権利の一つなのです)、皆さんも様々な情報を調べてから投票に行かれることと思います。
政党の公約、候補者本人のウェブサイト、そしてボートマッチ(質問に答えていくと自分の考えに一番近い政党が分かる)等を参考にする方もいるのではないでしょうか。
個人の政策や公約を確認することも大切ですが、候補者は公認を得た瞬間から党議拘束に縛られているようなもので、無所属以外は所属政党のサイトを読めば事足りるかもしれません。よって、時間を使って調べるなら、気になる候補者の過去を調べることの方が有意義です。
例えば 「候補者名 性格」とか「候補者名 評判」と検索してみると、過去から蓄積されている経歴や言動が出てきます。リテラシーが高い皆さんは間違っても全てを鵜呑みにすることはないと思いますが、なんとなくその「人となり」が見えてくるはずです。
例えば、選挙期間中は所属政党の政策に則してネットで発信したり、街頭演説で訴えたりしていても、コロコロと政党を変えてきているような人物であれば、これまで違うことを平気で主張していた可能性があります。
皆さんはそんな人を信用できるでしょうか?
当選したらまた離党して、違う主張をする政党に行ってしまいませんか?
例えば、脱原発を強く訴えていたのに、政党に入れてもらうために原発推進に豹変していたら… 消費税増税に反対していたのに、経済情勢が変わっていないにも関わらず増税賛成になっていたら…様々な規制改革に賛成していたのに、突然慎重派になっていたら…。
何かしら自身の体験があって大きくポリシーが変わったならば理解できますし、明確な説明もできるはずです。しかし、選挙前に政党を変えている政治家はシレッと入党している事が殆ど。口から生まれてきたような人が多いので、記者会見の場では取り繕うことができますが、ネットに残された記録は簡単には変えられません。よって、ネットで過去と現在を照らし合わせ、比較することが肝要なのです。
そして、政策も理念も平気で変える「政治屋」を一人でも多く退場させる為に、一貫性のある「政治家」を探して応援するべきなのです。
私は今までの経験から、自分と政策が近い候補者(政党)よりも、多少違っても、人として信用できる候補者に一票を投じる方が価値があると思っています。
本来は政策を二の次にするべきではありませんが、残念ながら今の国会議員(候補者)は政策以前の問題の人が多すぎます。
国会で信念を持って議論する議員たちを増やす方が、長い目で見れば日本の政治をレベルアップさせ、政治に対する期待と信頼を取り戻し、国民が積極的に参加する意義を見出すことができるのではないでしょうか。
ご自身の職場の人間関係に置き換えてみたら分かりやすいかもしれません。
①自分とは多少営業方針が違うけれど、真剣に会社を良くしたいと思って仕事にとり組んでいる社員。
②今は(私的なメリットがあって)自分の方針に賛成してくれているけれど、コロコロと変節してきた過去があり、社内の派閥を渡り歩いてきた社員。
長い目で見て会社を良くしていきたいと考えたら ①と②、どちらの社員と次の6年間を一緒に働いてみたいですか?
皆さんの一票はとても重いのです。
そして、色々と情報を集めて、一生懸命に考えて投じてもらった一票の方が、より重いと私は考えます。
我々はインターネットという素晴らしいツールを得たのですから、それ以外でも、選挙の時には活用してみて頂きたいと思います。
そして、先人たちが闘って勝ち取ってくれた民主主義を守るためにも投票には是非行きましょう!!
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、前参議院議員の松田公太氏のオフィシャルブログ 2019年7月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。