仮想通貨リブラはなぜ、嫌われるのか?

アメリカの上院銀行委員会の公聴会でフェイスブックが来年度にも発行を目論む仮想通貨リブラについて厳しい声が相次ぎました。また、17日からフランスで始まったG7財務省中央銀行総裁会議でもリブラが議題に取り上げられ早急な対応が必要と議論されました。トランプ大統領も批判的姿勢とされ、もしもそれを立ち上げるなら銀行規制に従う必要がある、と述べています。

どうも嫌われるリブラですが、なぜ、世界は懐疑的な目で見るのでしょうか?

ずばり真意はドル信認とその体制を守るため、とみています。アメリカがアメリカである所以は基軸通貨ドルを支配しているからであります。そしてそのドルを支配しているのは言うまでもなくユダヤであります。

人口的に劣勢なユダヤ人が経済や政治を支配し、圧倒的影響力をもち、世界に太刀打ちする絶対に譲れないツールの一つがドルであります。何年も前にこのブログでも書きましたが米ドルの1ドル紙幣の裏側にはユダヤの呪文らしき図柄がたくさんちりばめられています。

民間銀行であるFRB(連邦準備制度)は傘下に連邦準備銀行をもち、実質ユダヤが支配しています。また、FOMCで必ず議決権を持つニューヨーク連銀はユダヤそのものであります。つまり、アメリカ金融の中枢であるFRBは政府が一株も持たないユダヤ主体の紙幣発行会社であります。(それゆえ、厳密な意味での中央銀行ではないのです。)

この状況の中で仮想通貨リブラが出現するとどうなるでしょうか?多くの政治家や中央銀行、政府関係者は影響が読めないのだろうと思います。例えばトランプ大統領は「私はビットコインなどの仮想通貨のファンではない。仮想通貨は通貨ではなく、その価値は著しく変動し、根拠のないものに基づいている」と述べておりますが、ビットコインに代表される相場制のある仮想通貨とリブラのようなステーブルコインの違いを認識していないなど理解がまだ進んでいないとみています。

日本でも三菱UFJやみずほ銀行が計画する仮想通貨はステーブルコインであって中身が違うのであります。ただ、日本の銀行の場合には多分、利用できる範囲が銀行口座をもつ法人個人に限定される可能性があり、リブラのような世界規模の汎用性は持たせにくいとみています。

もう一つ、リブラが嫌われる理由はフェイスブック社への信頼性なのだろうと思います。同社は個人情報の管理上の問題を過去に問われている「前科」があるため、公聴会でも資金洗浄対策はとれるのか、といった「あなたは信用できるのですか?」という初歩の初歩的な質問が相次いだのが印象的でした。それぐらいアメリカ上院でも仮想通貨としての理解の度合いは低いということでしょう。

Libra 協会のパートナー・ネットワーク(Libra 公式サイトより:編集部)

三番目にフェイスブックをはじめVisaなど著名企業が28社も加盟したリブラ協会そのものへの恐怖もあるかと思います。リブラ協会はスイスにあるため、極端な話、スイス国内でさっさと実行に移す公算はあります。そうすればなし崩し的に一つ、また一つといった国家ベースでの広がりが当然予想され、中央政府、中央銀行、その背後のユダヤなどの支配力及び統制力が弱まる可能性はあるのでしょう。

何事もなにか新しいことをやるときには反対の大合唱ですが、実行してみると「あの時の決断は正しかった」などと言うものです。

ただ、リブラが大手を振って流通すると税システムにも多大なる影響を与えるでしょう。当然会計処理にも影響します。「いうほど簡単ではない」というのはごもっとも。フェイスブックがリブラをどう展開させるのか、限定的な用途に限りながら少しずつ応用範囲を広げるのか、注目しています。

では今日はこのぐらいで。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2019年7月18日の記事より転載させていただきました。