34人が犠牲になった京都アニメーション(京アニ)の放火事件の現場に残っていた原画のサーバーを巡り、朝日新聞が26日夜に報道した内容について、京アニの代理人を務める弁護士がツイッターで即座に訂正する一幕があった。
朝日新聞デジタルはこの日、京アニへの支援金が6億円を越したことを伝えた記事の中で、現場のスタジオ1Fにあったサーバーについて言及。
全焼したスタジオの1階にあり、コンクリートに覆われた部屋にあったサーバーが焼損を免れていたこともわかった。紙の原画は焼けたが一部がデジタル化されており、専門家の助言を受け、データを取り出せるか試みる予定という。
そして、この記事を配信したヤフーニュースやライブドアニュースのタイトルが当初、【京アニ放火 原画サーバー無事】と配信。
これには希望を膨らませた「京アニ」のファンらが
災難中の幸い。
京アニの魂の一部が残っていたのですね。
などと反応。このヤフーニュースのツイッターは27日午前0時過ぎの時点で1万6000ものRTをされる反響を呼んだ。
しかし、この報道は「勇み足」だったようだ。記事の配信から30分も経たないうちに、京アニの代理人を務める桶田大介弁護士がツイッターで次のように指摘した。
樋田弁護士からの連絡を受けて、朝日新聞サイドは見出しから「無事」を削除。「京アニ 原画サーバー焼損せず」に変更し、ヤフーニュースも同日深夜配信し直した。
朝日新聞といえば、先日もハンセン病判決の控訴方針を巡って一面で誤報を出したばかり。ツイッターでは、
報道も精査しないといけない時代かw
正確じゃないニュースって、どうなんだよ
などのツッコミが続出したが、訂正後も、
彼らの魂がこもった作品、残ってるといいな…
せめてデータだけは残っていてくれ…
などと復旧への希望を願う人たちが相次いだ。
樋田弁護士はその後、ツイッターを連投し、「書面回答以外で対応することのリスクは大きいことを改めて実感」と嘆き、「高い関心が寄せられている事実につき、多額のご支援いただいていることもあり、ファクトの共有を旨としているが、今後はより慎重に対応します」と述べた。