「面白い」ことを「真面目」にやる

一般的に「面白い」と「真面目」という2つの概念は、対立するように見えます。

(写真AC:編集部)

しかし、私は対立する2つを両立させることに、これからの仕事のブレイクスルーのヒントがあると思っています。

そんなことを思ったのは、30年以上前の自分自身の経験を、ふと思い出したからです。

社会人になって、銀行で仕事をしている時、「ヘラヘラ笑いながら仕事するな」と諸先輩に良く怒られました。別に、いい加減に仕事をしている訳ではなく、2年目から本店に異動できるくらいしっかりと実績を出していました。どうやら、仕事を面白がってやっている態度が、諸先輩からは気に入られなかったようです。

会社にいる諸先輩は、できる人と言われる人ほど、笑いもせず近寄り難い雰囲気で仕事をしていました。

確かに、ヘラヘラと面白がっているだけでは、仕事はうまくいきません。面白いアイディアばかり出しても、実行力が伴わず、緻密に進めていける真面目さがなければ、せっかくのユニークなアイディアも台無しになってしまいます。

しかし、「真面目」だけが取り柄のような仕事のやり方も通用しなくなってきています。しかめっ面で怖い顔をして仕事をしてる人には、人は集まってきません。「面白い」と思ってもらわないと良い人材も集めることができず、良い成果にもつながりません。

「面白い」ことを「真面目」にやることが、これからの仕事で大切なことです。

私は、もう楽しいと思える仕事しかしないと決めています。楽しい仕事とは、

自分がワクワクするような仕事、
周りの人たちに喜んでもらえるような仕事、
そして
社会に価値を提供して感謝されるような仕事
です。

そんな仕事を、きちんと結果を出せるように真面目にやっていく。いや、楽しい仕事だからこそ、結果を出したいと思い、より真剣に取り組もうと思えるのです。

やりたくもないつまらない仕事を嫌々やっていても、満足できる成果は出せません。そんな仕事は、我慢して続ける必要はありません。自分の能力をもっと出しきれる仕事は、きっと別のところにあるからです。

確実なことは、我慢することより、別の仕事を探す努力をした方が、人生は豊かになるということです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年8月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。