東京都の小池百合子知事が、新たな副知事に元ヤフー会長の宮坂学氏(51)を起用する方針が4日午後に新聞各紙で報じられ、ネット上で話題になっている。
宮坂氏は6月にヤフー会長を退任し、7月から都参与に就任。Society5.0 社会実装を担当していたが、わずか2か月余りで副知事起用の動きが表面化した。開会中の都議会の承認を得られれば正式に就任となるが、産経新聞は同意の見通しと伝えている。
副知事は都庁内部からの昇格などが多く、民間人の起用は2007年に石原都政時代に、のちに知事となった作家の猪瀬直樹氏を起用して以来の異例の人事となった。
加えて今回は、2000年代に経営が停滞していたヤフージャパンの立て直しを主導し、孫正義会長にも才覚を買われた宮坂氏の起用とあって話題性も十分。ここのところ小池知事の失政を冷めて見ていたネット業界からも驚きや歓迎の声が上がっている。
元ヤフージャパンで、内閣官房CIO補佐官を務める楠正憲氏は早速ツイッターで祝福。
かつてFacebook Japanの副代表としてFBの日本進出を主導した森岡康一氏も「しかし、こんな人生もあるんだなぁー。。」と感嘆。
LINEのナンバー2、舛田淳取締役CSMO(最高戦略・マーケティング責任者) も「日本でも宮坂さんみたいな道もあるんだなぁ」と異例の転身に注目していた。
宮坂氏に対しては、政治的には「無色」なため、民間での抜群の実績から期待値は高いが、ネット上に多い「アンチ小池」の人たちからは、
特定のキャリアが優遇されないようにお願いします
などとソフトバンクやヤフーグループとの“癒着”に懸念を示す声や、
5G 基地局の設置促進がなんで行政手腕と関係あるんだ?
そもそものところで疑問を持つ人も。あるいは“坊主憎けりゃ袈裟まで憎い”とばかりに、ヤフー時代の宮坂氏のスピーディーな経営改革のキャッチフレーズだった“爆速”を引き合いに、
爆速で知事交代
を求める意見もあった。