安倍首相が、小泉進次郎氏を入閣させる方針を固めたとNHKニュースなどが報じた10日夕、ネット上は驚きや批判の声など賛否両論が噴出した。小泉氏のコメントは同日19時時点でまだ発表されていないが、38歳5か月での入閣となれば、小渕優子氏(麻生内閣で男女共同参画・少子化対策担当相に34歳9ヶ月)、野田聖子氏(小渕内閣で郵政相に37歳10か月)についで戦後3番目の若さとなる。
【追記 21:00】NHKは小泉氏のポストが環境相に内定したと伝えた。
この日午後6時前にNHKが速報し、7時のニュースではトップの扱い。解説した政治部の官邸キャップは「次世代を見据えた起用」と指摘するなど、初入閣が確定的な流れになろうとしている。
小泉氏の入閣を巡っては、8月7日にフリーアナウンサーの滝川クリステルさんとの結婚を発表し、同時期に発売された月刊「文藝春秋」で菅官房長官とメディアでの初対談を披露。この記事で司会を務めた田崎史郎氏から「小泉氏はもう閣僚になっていいか」と尋ねられた菅氏が「私はいいと思う」と述べていた。
しかし、小泉氏はその後、年明けの第一子誕生に育休を取得することに前向きな姿勢を示したあたりから雲行きが変わった。対談の裏事情を知り尽くす田崎氏も現代ビジネスの連載(8月21日)で
結婚発表によって、9月中旬に予定される内閣改造・党役員人事で進次郎の入閣が確実になった見る向きがある。私は逆だ。入閣の可能性が低くなったのではないかと見ている。
と綴ったことなどで「入閣見送り」の見方も出始め、実際、複数の報道機関が相次いで報じたことで確定的なムードもあったが、結局はそうした予想を覆した動きになりつつある。
小泉氏の入閣報道はYahoo!トピックスの最上段にも掲示されたが、Yahoo!ニュースのコメント欄(ヤフコメ)には、
入閣しても育児休暇とるのか?どっちを取るのかはっきりして欲しいな 両方はやめてくれ、大臣不在はありえない
いずれなるだろうけど、今じゃないと思う。
あからさまな人気取りだなあ
などと、上位に表示されるものは極めて厳しいものばかりだった。
アンチの要素として大きいのがやはり小泉氏の育休問題。これについては、国民民主党の泉健太衆議院議員が9日、「彼が取ることで呼び水になるという話もあるが、まずは国民が先だ」と異論を唱えたことが注目され(出典:毎日新聞)、ネット上で賛否さまざまな反響を呼んだ経緯がある。
小泉氏がこのまま入閣した場合、第一子誕生後の対応も注目されそうだが、通常国会の時期にも関わらず、結局は野党側が見せ場を持っていかれ、本質的な政策論議への注目度が下がる可能性がある。