こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
昨日今日は大阪にて、日本維新の会・政調会主催の研修会が行われています。国会議員・地方議員・特別党員合わせて100名以上が参加する大規模なものです。
浅田均政調会長から維新スピリッツの原点である「維新八策」について改めて講義があった後は、社会保障制度(年金)→安全保障(外交)と講義が続きました。
社会保障制度の講師は、おなじみの鈴木亘先生。年金の「積立方式」についての講演が中心でしたが、
これについては上記の本で完全に網羅されておりますので、説明は割愛させていただきまして(?!)、改めて「年金制度」を抜本改革するとすれば積立方式への移行以外に方法はないと思います。
一方で、もはや「年金制度」自体にそこまでこだわらなくても良いのでは?給付つき税額控除や、あるいはもっと踏み込んだ「ベーシックインカム」を実現すれば、年金そのものが不要になるのでは?
という点について、質疑応答で活発に意見が交わされました。
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随分前に書いたものなので中身は荒いものの、「給付つき税額控除」については下記の記事を。
参考過去記事:
集めて配るくらいなら、最初から返す分は集めなきゃいいんじゃないの?【給付つき税額控除】(2014年4月)
「ベーシックインカム」はご存じの方が多いと思いますが、端的に言うと政府が全国民に最低限の生活を送るのに必要とされる金額を定期的に支給するという政策です。
そんな財源、どこにあるんだ?!
と思いきや、ベーシックインカムが実現すると生活保護や年金など、他のほぼすべての社会保障制度が必要なくなる(統合される)ため、理論的には実現可能ではないかと言われています。
一方で、富裕層でも例外なくもらえてしまう点や、無条件支給により勤労意欲を奪うとの懸念点も指摘されているところです。
専門家である鈴木先生の見解としては、
「ベーシックインカムを導入すれば、福祉に携わる公務員を大幅に(半分~3分の1に!)削れる可能性がある。それゆえに抵抗は極めて激しく、政治的実現の可能性は低いのでは」
「それと比較すれば給付つき税額控除の方が、自己申告制度を導入するなど様々な点でポテンシャルがある」
といったものでした(要旨)。
ベーシックインカムを実験的に導入している国では、そこまで大きな変化は起きなかったという見方もあるようですが、それでも政府の役割が変わる(公務員が大幅に削れる)とすれば、それ自体が国の形やあり方が変わる大きな一石となる可能性を秘めているように感じます。
昨日いただいた示唆も含め、自民党などにはできない社会保障の設計図を描けるよう、引き続き私も調査研究を重ねていきたいと思います。
雑駁になりましたが、本日も朝から研修のためこんなところで。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年9月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。