玉城デニー知事、“疑惑”会合場所特定。11月議会で追及必至か!

川松 真一朗

東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。

さて、先週アゴラにこちらの記事を寄稿したところ多くの反響があり続編を求める声も多く頂きましたので、更なる取材を進めています。

玉城デニー知事の疑惑が浮上。沖縄議会が紛糾している

百条委員会設置の声

玉城知事(沖縄県HP)

私が玉城知事の疑惑を発信したのが10月10日でしたが、翌11日には既に沖縄県議会で動きがありました。沖縄自民党、公明党、維新の3会派が調査権を持つ百条委員会の設置を求める動議を提出。

議会運営委員長が与党はこの動議に対して否決の姿勢で動いている旨を示唆した事から、自民党は全会一致で設置し県民の疑惑に答えを出すべきだと主張しましたが、知事与党側は「議論は尽くされた」という姿勢です。

実はこの問題は刻一刻動いていまして、全く議論は尽くされていないんですね。直ぐには知事与党側が乗らない事が分かり、百条委員会設置を求める動議については、この時点でいったん取り下げを決めます。

会合場所を特定!

前回の記事でお示しした玉城知事が自身肝いり事業契約前日に、受託事業者と会合をしていたことが議会追及の柱の一つでしたが、何と沖縄自民党はこの会合場所を特定したと10日の夜に座波一 県議がSNSで報告をされていました。

座波議員Facebookより

座波議員Facebookより

問題の飲食会の場所特定に至った経緯。

一般質問及び緊急質問、常任委員会で事実関係を明らかにする為に会食場所や移動方法等を問われた知事は「久茂地界隈だと思うが憶えていない」、参加した理由は「夜9時頃秘書に電話がかかってきので急遽向かった」、「どんなメンバーが集まっているか知らなかった」、との答えだ。

更に委員会で公室長に秘書から確認する様に迫ると「連絡が取れない」として最後まで隠し通したのである。

したがって私達はあらゆる方法を駆使し、支援者の情報源をもとに調査し特定出来たのであり、まさに執念で探し当てたのである。決して半端な行動ではなく、すべての事実を積み上げて県政の不適切な事業発注問題の解明に向けて取り組む事を誓う決意の表れなのです。

(出典:座波一県議Facebook

ここで出ている公室長とは知事公室長のことで、いわば知事にとっての官房長官のような存在です。とりあえず、議会からの追及をかわそうという姿勢が見え隠れします。

これは偶然か必然か

ちょうど私が沖縄に滞在していた時の沖縄自民党の記者会見のリンクを貼っておきます。

内容としますと、玉城知事肝いりの万国津梁会議支援業務、全国トークキャラバン業務のメンバーに入っている鈴木理恵氏と徳森りま氏は、沖縄県企画部の「新沖縄振興計画調査支援業務委託」に応募した【かねひで総合研究所】の海外調査メンバーに入っていたことも判明しています。

鈴木氏がリサーチ担当アジア経済、徳森氏がリサーチ担当南北アメリカなる肩書きがあるとか。この事業に関しては、別の団体が落札していたのですが、これで、両氏は3つの県委託業務に関わっていた事になるのです。かつ【かねひで総合研究所】のオーナーは玉城知事の後援会長だったりするのです。このことを玉城知事や県幹部が知らなかったとするならば、それこそ不自然なくらいの一致が続くのです。

この9月議会で沖縄自民党は様々な質問の場面を使って追及したのですが、全く前に進む回答はありません。この間に、当該対象の人物が県事業受託業者の沖縄事務所を辞めるなど疑惑がより深まっているのです。

にもかかわらず、知事与党は百条委員会に乗る気配がありません。定例会最終日のギリギリまで頑張りましたが、自民党は11月議会で実現すべく方針を転換したのでした。

悪魔の証明か、悪魔の所業か

その一方で昨日15日午後に自民党は「県知事の官製談合疑惑」についてのプロジェクトチームを発足。知事こだわりの事業の業者選定、発注方法、癒着の調査を行い世論の皆様へ訴えていく事を決めたのでした。逃げ切りたい玉城知事に対して、どれだけ県民の皆さんや日本国中のメディアが動いていくかがポイントになるのだろうと思います。

当初、この疑惑が浮上した際に産経新聞の杉本那覇支局長は以下の指摘をされていました。

「安倍首相は、なかったことがあったことを証明しなさいというのは悪魔の証明だと言った。しかし、あったことをなかったことと言うのは悪魔の所業だ!」衆院議員だった玉城氏は、平成30年5月25日の衆院内閣委員会でこう迫った。悪魔の証明を求めていたのだ。過去の発言がブーメランとなって自らに迫っている。(出典:産経新聞「【沖縄取材の現場から】疑惑から逃げられぬ玉城沖縄知事

そもそもが玉城知事の親しい人物が登場する団体が知事肝いりの事業を落札している。しかも、それはペーパーカンパニーに近い形になっている。としていますが、現時点ではたしかに決定的な証拠はないとも言えます。だからと言って、「議論が尽くされた」という論が通るわけでもありません。

沖縄県議会は議会改革推進委員会を設置し「開かれた議会」を標榜し、議会の可視化や高校生への出前講座を実施しているところです。高校生や子供たちに県知事及び県職員の不祥事に対する県議会の取り組みをどのように説明できるのかが問われていると言えます。このテーマは新たな情報を随時お伝えしていければと考えています。

川松 真一朗  東京都議会議員(墨田区選出、自由民主党)
1980年生まれ。墨田区立両国小中、都立両国高、日本大学を経てテレビ朝日にアナウンサーとして入社。スポーツ番組等を担当。2011年、テレビ朝日を退社し、2013年都議選で初当選(現在2期目)。オフィシャルサイトTwitter「@kawamatsushin16」