こんにちは、東京都議会議員(町田市選出)のおくざわ高広です。
昨日、東京2020オリンピックパラリンピックにおけるマラソン・競歩の会場変更について、札幌で開催する決定がなされました。都議会全会派一致で東京開催を求める声明文も出したところであり、忸怩たる思いです。
しかし、判断基準にも示されている通り、そもそもIOCの決定を覆すことのできる契約とはなっておらず、どこかで落とし所を見つけるための条件闘争になるのではないか?とも考えていました。
もちろん、五輪返上覚悟で徹底的に戦うという選択肢もあったかと思いますが、私の知る限り、そういった意志を持った人はいなかったように見受けられます。私も含め、です。
その点では、下記の4条件について合意を得たという事実は大変重要です。
正直に言って、
札幌開催により生じる新たな経費については、都が負担しない
という所が落としどころかと思っていましたので、
これまでにかかった経費についても検証し、負担を免れる可能性もある
とする所まで交渉を進めた点で、特に事務方である都庁職員の皆さんのハードワークに敬意を表します。
もちろん、こうした合意に至った背景には、知事や都民ファーストの会によるメディアを活用した世論喚起、自民党はじめとする国政とのパイプを活かしたロビイング、そして、マラソン・競歩を待ち望んできた都民の皆さまの後押しがあってのものだと考えます。
しかし、これからが本番です。残り9ヶ月。
政治家は左手で殴り合いながら右手で握手をするような存在です。納得はいきませんが、私は「合意なき決定ではなく「大いなる合意」と捉えて、まずは今日の合意を覆されることがないように注視していくとともに、
- 安全で円滑な大会運営を通じて、東京2020大会をやって良かったと多くの人に感じていただきたい。
- 経費の精査を通じて、政治における意思決定プロセスのあり方を見直していきたい。
と考えています。
引き続き、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
編集部より:この記事は、東京都議会議員、奥澤高広氏(町田市選出、無所属・東京みらい)のブログ2019年11月1日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおくざわ高広 公式ブログをご覧ください。