こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka
キャリコネニュースに興味深い記事が掲載されていました。年収別ランチ事情というもので、収入が高くなるほど、ランチにかけるコストが高い傾向があるとのことです。
今回はこの記事の内容を考察してみたいと思います。
年収とランチコストの相関性
キャリコネニュースが読者を対象にした調査によると、年収別のランチに掛けられるコストはざっくり次のように分類できます。
年収200万円台以下:外食は500~1000円以下、「200~300円で収めたい」という声も
年収300~400万円台:700~1200円
年収500万円台以降:1000円以上、「たまに贅沢で2000円くらいまで」
年収1000万円以上:2000円以上データ引用元:キャリコネニュース「【年収別】ランチ代いくらまで出せる? 年収200万円「弁当」、300万円「コンビニ」、500万円以上「外食」の傾向」
(※キャリコネニュースの調査結果から、筆者がまとめ直した)
つまり、稼いでいる年収に連動して、ランチのコストが高くなる傾向が見て取れます。
また、食事をする場所は
200万:弁当
300万:コンビニ
500万以上:外食
ということで、200万円前後だと、使えるお金が限られている事情もあって、お弁当持参が主流のようです。
昼食に求めるものは個人によって異なる
上記の傾向だけを見ると、「年収を多く稼がないと、おいしくてヘルシーな昼食にお金を掛けられない」という悲壮的な感覚があるように思えます。が、実際にはそんなことはなく、ランチの内容は個々人が昼食に何を求めているのか?で決まると感じます。
私はこれまで、200万円以下~4ケタ万円まで一通りの年収を経験してきましたが、年収が変わってもランチにかけるコストはほとんど変わりません。お金がない時代からずっと自炊で、今でも自分の会社のオフィスで昼食を取る時はほとんどお弁当持参、たまにランチをする時も1,000円前後がほとんどです。私の場合は、ランチに求める機能とは「おいしさ、短時間、ヘルシーさ」この3つを満たすものだけです。
ですので、料理が出てくるのにも、食べ終えるのにも時間がかかる高級ホテルの高いランチはいきませんし、おいしくてすぐ食べられるけどヘルシーではないファーストフードもできるだけ避けます(誰かと食事にいく、接待交際の要素がある時は別)。結果として、自分でヘルシーな弁当を持っていくのが、もっとも確実に「自分が求める3要素」を満たすことが出来るというわけで、今でもほとんどランチは弁当を食べています。
このように昼食に求めるもので、ランチの形態が決まると考えます。六本木ヒルズに住んでいて、IT企業を複数経営している知人の社長がいます。彼のランチは、もう何年も近所のファミリーマートのお弁当です。なぜなら「そこそこおいしく、早く食べ終えて早く仕事に戻れるから」ということを彼は求めているからです。彼の感覚では、食事は作業に過ぎずとにかく1秒でも早く終わらせて仕事をしたいということです。
高収入だからといって、毎日高いランチは食べない
確かに年収が高いほど、ランチにかけられるコストの幅が広がります。年収200万円以下で2,000~3,000円台のランチを毎日楽しむのは、なかなか難しいのが現実です。しかし、年収が高いからと言って、そんなに高いランチを毎日食べたいと思うのか?は疑問です。
本格派フレンチレストランのコースや、高級ホテルにいけば非日常感のあるランチを楽しめます。が、それはたまにいくから非日常なのであって、それが毎日続くとそれは日常になってしまいます。経済学には「限界効用逓減の法則」という理論があって、端的にいえばどんなにいいものでも、回数を経ると「飽きる」ということです。
昼食は原則、1年365日食べるものです。となると、高収入になって最初は張り切って高級ランチを堪能していても、習慣化する上でもっとも抵抗値の小さいものに、収斂していくと考えます。つまりは通いやすい会社近くの定食屋さんとか、弁当持参になるということです。
私は会社員時代に赤坂のオフィスで働いていた時、おいしくてオシャレなお店がたくさんあることが楽しくて、最初の頃は外で食事をしていたことがありました。が、すぐに飽きました。オシャレなランチは時間もかかるし、常に混雑しており、食事も気をつけないと高カロリーの傾向があります。毎日通うには面倒でヘルシーさも損なわれてしまいます。結局、すぐに弁当を食べる習慣に戻ることになりました。
また、冷静に考えるといくら収入が高くなっても、高級ランチのコストもばかになりません。毎食2,000円だと週5日で10,000円、1ヶ月で40,000円、1年で480,000円です。これがお弁当で1食300円程度のコストで作れるとなると、72,000円ですからその差額は40万円以上です。食は習慣ですから、これを10年続けると400万円ものコストです。
400万円を投資して、とてつもない健康体になるとか、高額化粧品では得られない美肌効果があるなら話は別ですが、それは望むべくもありません。結局、費用対効果が悪いので、「高収入だから、毎日高級ランチを食べる」という行動を取る人はあまりいないと考えます。
結局、ある程度年収が高くなっても、青天井にランチのコストが高くなるわけではなく、合理的なコストに落ち着くものです。高収入を稼ぐ人は概して忙しいという事情もあります。
年収が高くなることで、たまに食べにいくランチにコストが掛けられるということであっても、日常的に食べるものはそんなに高いものにはならない、というのが私の行き着いた答えです。
黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表
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