NHKが2日、「“イートイン脱税” 後絶たず」と報じたことがSNS上で話題となり、立憲民主党のツイッターが記事を引用して政府を批判したが、それに対し「枝野氏は民主党政権時代に増税に賛成」などと多くの反論が寄せられ、波紋を広げている。
同記事では、「軽減税率」の導入に伴い、「持ち帰り用として購入したものを店内で飲食することで2%分の消費税を免れる、いわゆる “イートイン脱税” への飲食店の対応」を紹介。
名古屋市中区のから揚げ店では、“イートイン脱税” 行為が後を絶たなかったことから店のベンチを撤去し、大手コーヒーチェーンの「ドトールコーヒー」では、店内で飲食する客の紙コップには「EAT IN」と書かれたシールを貼って対応するなど、現場には混乱が生じているという。
ツイッター上ではこの日朝から「イートイン脱税」がトレンド入りするなど、軽減税率が招いた混乱に注目が集まっており、これに立憲民主党の公式アカウントも反応。「 “イートイン脱税” などという現象は当然想定できたはず」「見切り発車の安倍増税による負担が、ジワジワと国民に押し付けられている」などと政府を批判した。
わかりにくい税率制度に振り回され、混乱が広がっています。
「イートイン脱税」などという現象は当然想定できたはずで、見切り発車の安倍増税による負担が、ジワジワと国民に押し付けられています。“イートイン脱税” 後絶たず 座席撤去など店が対応https://t.co/UQ1KG8tcrQ
— 立憲民主党(りっけん) (@CDP2017) November 2, 2019
一方、このツイートには、「野田政権時の枝野氏は、経産大臣として増税に賛成していた」「2012年に消費税10%増税法を成立させたのは民主党政権で、その中心人物の1人が枝野氏だった」などの声が多く寄せられている。
枝野(経済産業大臣)は「老後と子育ての安心を充実させて国内消費を喚起することなしに経済再生はありえない」「社会保障とセットで示せば、増税は経済にプラス」と言い切る。(朝日新聞2012年1月9日朝刊)
党首の、枝野幸男議員は、2012年の総選挙では、#消費増税 賛成していますが、
何時から反対に政策変更なさったのですか?
2012年の消費税10%増税法成立の中心人物は、野田佳彦首相、安住淳財務大臣、枝野幸男経産大臣の3名でしょう。消費税は4年間上げず、シロアリ退治をした後で選挙で国民に決めて貰うという国民との約束をいとも簡単に破ったことがこんな訳の分からないことになった原因とは思われませんか?
これらの意見に対し、「民主党の法案には景気情勢しだいで凍結・延期できる景気条項が付いていた」「それを2015年の法改正で削除したのは安倍政権だ」といった反論も聞かれるが、立憲民主党が現政権の増税を批判するたびに2012年の経緯を思い出して疑問を抱く人は少なくない。
いずれにせよ、「軽減税率」という複雑な制度によって小売店・飲食店や消費者らは多大なコストを費やしており、「誰得なのかわからない」状況が早くも露呈しているようだ。
実に日本らしい問題。あえて複雑な制度や概念を作って、その制度や概念のために人間が管理や精神的なコストを払い続ける。誰が得するのかわからない。強いて言えば財務省か。
“イートイン脱税” 後絶たず 座席撤去など店が対応 | NHKニュース https://t.co/TxzmomS62J
— 黒瀬 深 (@Shin_kurose) November 1, 2019